原爆記念館

山口彊(つとむ)さんをご存知でしょうか。

広島14万人、長崎7万人、戦後も合わせると延べ38万人が2発の原爆によって亡くなりました。

その広島と長崎の両方で被爆した「二重被爆者」です。

93歳になるという山口彊さんの記事が英テレグラフ紙で取り上げられ、海外サイトで様々な反響、話題となっていました。

日本人であれば原爆の被害や悲惨さをよく知っていますが、海外では実感が湧かない人々・世代や、さらにインターネットということもあって、冗談めかした反応も多いです。

不謹慎な書き込みも多く、ばっさりカットすべきか、そもそも扱うのを止めるか迷いましたが、知らないことや風化することの方が怖いことではないかと思い、紹介することにしました。

山口さんは以前こう語っておられます。

「二重被爆して90まで生きると思っていませんでした。語るために生かされたんだと思います」(>>参照

「海外に訴えなければ、日本だけの原爆で終わってしまう」(>>参照

海外サイトでの反応を一部ご紹介します。

・彼は不死身だ。

・超人パワーがあるにちがいない。

・神か!?

・アンタッチャブル!

・これは幸運なのか?不運なのか?

・スーパーマンが存在してて、それが日本人だったなんて…。

・こういう男と塹壕に一緒に入りたい。

・この男には誰も手を出せない。

・スーパーパワーがあったんだと思う、それも被爆して生きながらえるほどの。ダブル・スーパー・パワーだ。

・広島へ行って帰ってきたばっかりだよ。どんなすごいことが起こってたか信じないと思う。

・すごいのは被爆しただけでなく、長く生きのびたこと。

・慰謝料は2倍だな。

・不動産やをクビにすべきだ。

・彼の格言「情けないやつだけが装備してチェルノブイリを訪ねるだろう」

・冷蔵庫の中にでも隠れてたのか?

・3日で2つの原爆だぞ。

・「最悪の一週間」というタイトルの勝利者だろう。

・これで納得のいく説明は、最初の被爆で放射能ゾンビになったんだ。だから2度目は効果がなかったんだ。

・2つの爆弾で21万人も殺したって?あまりにめちゃくちゃだろ。

・お前歴史の時間寝てただろ。

・そうしなくちゃもっと多くの人数が死んでただろうよ。

・原爆に1度目当たって、もう一度当たるなんて、ひどい気分にちがいない。

・きっとすごい冷蔵庫を持ってたんだ。

・多分ほとんどの人は広島や長崎に行ったことがないと思うが、ここに寄せられている幼稚なコメントの言い訳にならない。過去数年間、広島で時間を過ごし、自分が学んだことを知れば、そんなコメントができなかっただろう。広島に行かなくともBBCのドキュメンタリーで同じような影響を受けるだろう。この男性のケースは珍しいだけじゃなく一人だけであろう。

・じゃぁ真珠湾は訪ねたことがあるかい?あるいはフィリピンには?そして現地の人と話したことは?罪のない女性や子供たちが殺されてたことを知っているかい?死ななくてもよかった大勢の仲間は?日本人はそれらの武器を使わせるにいたる行動だった。降伏も警告を受けたときにしなかった。

・オレはコメントをおもしろいと思ったね。時間が経てば時々は悲劇を冗談で笑い飛ばすいことも必要だ。それはからかっているのとは別だ。

・2回被爆して生き延びた?不可能だろ。

・地獄へ行っても笑えるんじゃないか。

・最悪の日だったことは間違いない。

・広島に行った経験があるけれど、そこの空気は筆舌に尽くしがたい。

・男の中の男かも。

・タフな男だ。

・アメリカはこの男に慰謝料払うのか?

・よっぽどこの男を殺したかったのか?

・2つの原爆、1人の男。

・2つの原爆で死ななかったってことは、もうあとは病気しかない。

・彼の秘密が知りたい。


多種多様な反応で、政治的な意見などもありますが、ヒロシマを知る人の意見などを見ると、考え方の違いよりも知らないことによる違いの方が大きいと感じます。

原爆を直に知る世代も少なくなりましたが、「日本だけで終わらせてはいけない」という山口さんの思いを繋ぐのは、今を生きる世代の役目ではないでしょうか。

Digg - Double Atomic Bomb Survivor Found In Japanより

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