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今は本当に100年に一度の危機なのか 「依存症の日本経済」から脱出せよ

今は本当に100年に一度の危機なのか 「依存症の日本経済」から脱出せよ
 今は本当に「100年に一度の危機」なのだろうか。世の中がこのまま垂直にどこまでも落ちていくはずもないことぐらい見当がつくのではないか。メディアの悲観的な報道によって思考停止せず、自分でストーリーを作るには面白い時代であるはずだ。(バックナンバーはこちら

■うつむきすぎでは

 下降するのにもスロープのような緩やかな下降と、今回のような崖から一直線に落ちるのとでは大変な違いである。ところが「百年に一度」という言葉に惑わされて、垂直下降がなぜ起きたのか原因を考えるのではなく、「派遣切り」とか「大幅損失」などの結果、起きたことばかりが仰々しく報道され過ぎではないのか。

 人生に変化はあって当たり前であり、景気も株価も変わるのが常なのであり、それは何か変化があるからこと起きるのである。もともと「大変な時代」という言葉は、もう20年も前から使っているが、大変とはつまり大きく変わること、世の中が大きく変わるのならこちらの視点や思考も大きく変える必要があるのは当たり前だろう。

 ところが残念なことにテレビやネットで簡単に情報が入手でき、しかもどうでもいいようなコメントまでついてくるから、本来しっかり考えなければならない大きな変化なのに、なぜか考えることをしなくなっている。

 いま大騒ぎになっている自動車業界をとってみても、いま行われているような全世界の自動車業界挙げての大減産が、いつまで続くのかと考えてみると面白いことに気づく。

 たとえばいまアメリカには2億5千万台ものクルマが走っている。このクルマ社会が金融危機の影響で年間販売台数が1000万台を下回ると予想されているが、このまま鵜呑みにしていいのだろうか。

 仮に1000万台しか売れない状態が続くとすれば、アメリカ人は25年に一回しかクルマを買い換えないことになるのだが、そんなことになるわけはない。住宅も同様であり、バブルに乗って売りまくったつけが回り、いまや新規着工件数は50万戸台にまで減っている。

 一方で日本とは異なり、そうは言ってもアメリカに行けば夢が叶うのではないかというアメリカン・ドリーム・シンドロームは根強く、年間300万人もの人口が増えている。3人家族なら毎年100万戸の新しい需要が生まれるのである。

■基本は需要

 何でもそうだが価格は需要と供給で決まるものだ。(次ページへ続く)


三原 淳雄[著]

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