2006年に開催された第1回大会の王者、日本を中心に、韓国、台湾、中国のアジア4カ国が集うプールA(東京ラウンド)。 北京銀メダルの野球王国キューバを迎え討つ、メキシコ、南アフリカ、オーストラリアのプールB(メキシコシティ・ラウンド)。 前回の屈辱に燃えるアメリカ、カナダに、優勝候補の一角ベネズエラ、イタリアのプールCは最激戦組。(トロントラウンド) 優勝候補筆頭のドミニカは、プエルトリコ、オランダ、パナマと同組のプールD(サンフアン・ラウンド)。

 16カ国が参加する第2回WBCが、いよいよ開幕を迎える。第1ラウンドでは、4カ国づつに分かれた各チームが、今大会から導入されたダブルエリミネーション方式(2敗した時点でトーナメントから敗退するルール)でそれぞれの組の1位と2位を争う。 各プールの上位2チームは第2ラウンドに進出し、同じくダブルエリミネーションで上位2チームをかけた熱戦を繰り広げる。勝ち残った4チームが準決勝へコマを進め、3月23日ロスで行われる決勝の舞台を目指す。

 国際試合は初陣となる原監督率いる侍ジャパンは、28名が順調な仕上がりを見せ、大きな不安はない。指揮官の国際マッチでの経験のなさを指摘した海外メディアもいたが、「今は大海の『凪(なぎ)』のような心境。大波、小波が来ても、我々はしっかり戦える」と自信に満ちたコメントで雑音を遮断した。

 直前の強化試合では快音が聞かれなかったイチローも、前回大会の実績が示すとおり、予選ラウンド、第2ラウンド、準決、決勝と勝ち進めば調子は上向くハズ。岩村、福留らメジャーで活躍する選手たちが下位打線を固め、昨年の首位打者、内川ですらレギュラーを奪えないアジア随一の層の厚さで、東京ラウンドは侍ジャパンが制する。


文=小島克典

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