コナン君と金田一少年の疫病神対決から始まった、大真面目に漫画の主人公を現実世界の尺度で分析するこの企画。今回のテーマは、”腕や脚が切断されても平気なのか”というもの。何故、出血多量で死なないのか考えてみた。

バトル漫画では、腕や脚が切断されるシーンが結構出てくる。結構あっさり斬られているが、痛みで悶絶したり大量出血したりしている様子は見られない。体を鍛えていると、精神力で何とかなるものなのだろうか。

普通の人間の場合、腕や脚が切断されたらかなりの大怪我に分類される。出血多量で死亡する可能性が高いので、すぐに止血する。これは、1リットルの出血で出血性ショックが起き、1.5リットルの出血で命に関わるからである。

怪我の出血量の測定は難しいのだが、大体、路上に直径2メートル程度の血たまりができると1リットルくらいと言われている。バトル漫画のキャラクター達の場合、大量出血している描写が無い。いつの間にか、止血をしているのだろうか。

止血方法は、直接圧迫法と間接圧迫法がある。直接圧迫法は、清潔なタオルやハンカチで傷口を直接、手で圧迫。そして傷口を、心臓の位置よりも高くあげるというもの。腕や脚を斬られてから、ずっと手を挙げているシーンは見たことが無い。止血するシーンを省いているとしても、これはどうも考えにくい。

それでは、間接圧迫法をしているのだろうか。こちらは、傷口よりも心臓側に近い位置の止血点を手や指で圧迫し、止血するというもの。ずっと止血点を抑えているシーンも今まで一度も見たことが無い。切断されてもそのまま戦い続けていることがほとんどだ。一体、漫画キャラの体はどうなっているのだろうか。

そもそも、大量出血しないところがおかしい。動脈を切断されたら出血量は物凄いはずなのに、それがあまり見られないのだ。何故、大量出血しないのか。これはもう、彼らが人間じゃなかったとしか考えられない。

人間同士の闘いに見えて、実はそうではなかったのだ。恐ろしい話だ。戦い以前に、彼らが実は何者なのかが気になってしまう。そう考えると、全てのバトル漫画はホラー漫画かSF漫画になってくる。それでも、子供に夢だけは与え続けていって欲しいものである。

(編集部:藤岡あかね)

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