熾烈なベンダー間の競争は、実際に国内マーケットを担っている代理店やSIerも巻き込んだ。その時点で、最も優れたプロダクトを担ぐ企業が市場優位性を高める。戦略を間違えば市場からの撤退も余儀なくされる。同業他社間の吸収合併も珍しくなかった。

そうした中で、より中身の濃い、有益な提案ができるポジションを得るために、積極的に転職したのだった。実績があるから、自分の売り込みには困らなかったし、節目節目ではオファーもかなり受けた。おかげで、常に三次元CAD市場の最前線に身を置くことができた。

■転職活動編 技術イベントで自分を売り込む。
CADというプロダクトを手掛けて20年近くたって40代となったとき、進化を続けた三次元CADは成熟したプロダクトであるように思えてきた。今のものとは異なる新しい数学の計算式を活用した製品でも出ない限り、大きな展開が出てこないように感じられた。それは、この先のキャリアにおいて大きなドラマに出合えないということと同義だった。

そこでいったんCADという概念から飛躍して、開発から生産技術と製造設備まで一貫して仮想構築できるプロダクトであるCAPEに興味をもった。以前から開発・設計をベースに経営の全体計画や最適化まで視野に入れた技術コンサルティングの方向性にキャリアの有望性を感じていたからだ。

このCAPEの概念を実現する某プロダクトを扱う企業への転職を意識するのは自然な流れだった。また、その当時所属していた企業の勤務環境に疑問を持ち始めていたので、転職するにはいい機会かもしれないとも感じていた。

そんなある日、某CAD関連の技術イベントに参画していたとき、隣がたまたま外資で業界最大手A社のSIerのブースだった。業界がせまいせいか、かつてプロジェクトで知り合ったエンジニアがプロモーションの先頭に立っていた。そしてイベントの合間に自然と雑談になり、A社のCAPEに対する取り組み状況や人材ニーズの動向について探りを入れてみた。感触がよかったので、A社のホームページにあるリクルーティングサイトから直接応募した。すぐに面接。これまでの実績とスキルが正当に評価されて、入社が決まった。……≫続きはこちら


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