DL販売の弊害!? レコード会社が「ベスト盤」を乱発する裏事情

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 青山テルマの最新アルバム『LOVE! 〜THELMA LOVE SONG COLLECTION〜』が、2月23日付のオリコン週間アルバムチャートの1位に輝いた。本作は、いわば"早すぎるベスト盤"。あの大ヒット曲「そばにいるね feat.Soulja」が1stアルバムに続いて収録されており、「また入ってるのかよ」という声が出ているのも事実だ。

 これに限らず、Jポップシーンでは、ベスト盤市場が賑わいを見せている。昨年末に『EXILE BALLAD BEST』を出したEXILEのように、すでにベスト盤を何枚も出しているグループが体裁やテーマを変えて新たなベスト盤を出すことも多い。EXILEの場合、今年3月には、これまでに出したベスト盤3枚を集めた"究極のベスト盤ボックス"を出すそうだ。こうなると「ベスト盤=選び抜かれた楽曲集」という概念自体がアヤフヤになっている感もある。

 さて、ベスト盤人気の背景として考えられるのは、オリジナルアルバム文化の衰退と対をなす、ダウンロード市場の盛り上がりであろう。アルバム市場の規模が縮小する一方、ケータイなどを通して、話題の曲をダウンロードするリスナーの数は増えている。青山テルマ(feat.Soulja)の「そばにいるね」がまさに典型であるが、アーティストの知名度がさほど高くない時期に、楽曲が先行して話題となり、数百万ダウンロードを集めたケースも珍しくない。そして、ダウンロード中心に音楽を楽しむユーザーは、楽曲単位で購入を判断する傾向が強く、なかなかアルバムに関心を示さないといわれる。レコード会社は、そうしたライトユーザーに何とか訴求すべく、人気曲をそろえたベスト盤の制作に力を注いでいるのだ。

 これをどう見るかは意見が分かれるだろう。バンドやアーティストに入れ込むタイプの音楽ファンからは、「アルバムをじっくり楽しむのが本筋だ」という声も聞こえてくる。一方、"シングル曲だけ良くて、あとは水増し"といった粗悪アルバムに苦い思いをした方は、「楽曲本位で楽しむほうが健全だ」という意見を持つかもしれない。

 いずれにしても、レコード会社の収益を支えているのは、今も昔もCDパッケージの売り上げだ。ダウンロード販売による収益は、レコード会社よりも、原盤権等の著作権を持つ音楽事務所や音楽出版社にもたらされることが多いとされる。そうしたビジネス構造が変わらない以上、レコード会社から"苦肉のベスト盤"が大量リリースされる傾向は、しばらく続きそうだ。
(玉井光太郎)

※画像/『LOVE!~THELMA LOVE SONG COLLECTION』青山テルマ(UNIVERSAL J)


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