生誕100年で盛り上がる「たいやき」の世界

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“キング・オブ・テイクアウトフード”ことたい焼きが、今年で誕生100周年。そんな庶民のおやつがこの不景気の折り、盛り上がりを見せている。

他の写真も見る: 「泳げ!たいやきくん」の“店のおじさん”のモデルはこの人だ!

「昔は貧乏人が“なに食ってんだ”と聞かれて“タイ食ってんだ”と答えることで周りに優越感を持てたんだよ」と語るのは1909年創業の“元祖たいやきの店”こと、「浪花家総本店」の3代目・神戸守一さん(85)。戦後バラックから「浪花家」を再興し、昭和28年から現在まで麻布十番に店を構えている。

店で売る伝統のたい焼き(1匹150円)は、1つずつ焼き上げていくいわゆる“天然モノ”で著名人のファンも多い。手に入れるには予約が必要な場合も多々ある。

「たい焼きの食い方は、男なら男らしくアンがたっぷりの頭から。女性ならつつましく尾っぽから。これがオレの持論だ!」とまだまだとっても元気。ちなみに神戸さんは、童謡「およげ! たいやきくん」のモデルとしても有名。テレビで子門真人が歌う脇でたいやきを焼いていたこともあったという。

伝統的なたいやき店が根強い人気を誇る一方で、既存の概念に囚われない“ニューウェイブたい焼き”の店も都内には続々登場している。

「白いたい焼きやお惣菜系のたい焼きなど、既成の枠にとらわれない店のオープンが目立ちますね」とは、たい焼きブロガーのいとぅさん。「たいぶろぐ」の管理人で、いままでに訪れたたい焼き店は120店以上。1店につき最低4つは食べて味わうという、たい焼き求道者だ。そんないとぅさんに注目ののニューウェイブたいやき店を尋ねた。

「九州で盛り上がっている、タピオカでんぷん入りのもちもちの皮で作った白いたい焼き(1匹150円)が食べられます」といとぅさんがまずオススメするのは、下井草の「銀次」。「焼きたてはもちろんですが、冷めても大福みたいな食感が楽しめますよ」という魅惑のもちもち感は要チェックだ!

神保町に続き、上野に2店舗目が進出した「たいやき神田達磨」の上野店も見逃せない。「バリ(焼き型からこぼれた皮)を切らないのが達磨さんの特徴。皮の味も楽しみたい私の好みです」(いとぅさん)と思わずかぶりつきたくなるたい焼き(1匹140円)がウリだ。上野店では、2/21(土)・22(日)の2日間には各日200個のたい焼きの無料配布(11:00〜)もある。

おいしくて、身近で、すぐ食べられる。そんなステキなたい焼き屋を巡ってみるのはいかが?【東京ウォーカー】

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