トヨタの5倍超、従業員1人で10億稼ぐ高収益企業「任天堂の究極目標」

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 従業員1人あたりの売上高が9億8000万と10億円近く売り上げる任天堂。野望であるDSの「1人1台」の普及に近づけば09年も不況知らずの年となる。

 消費全体が冷え込む不況にあっても任天堂は強かった。米調査会社NPDがまとめた2008年12月の米国内ゲーム機販売統計では、1位が任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」、2位が据え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」で合計500万台以上を売り上げ、年間販売にも大きく影響を与える年末商戦で圧勝した。任天堂は29日、09年3月期の連結業績見通しを下方修正し、営業利益を6300億円から前年比8.8%増の5300億円に引き下げたが、これは為替が円高に推移していることなどを踏まえて見直したもので、営業益は過去最高益を見込んでいる。

 またゲーム雑誌大手のエンターブレインの調べによるとWii用の健康ソフト「Wiiフィット」(任天堂)の国内累計販売本数が300万本を突破したという。07年12月1日の発売以来、58週目での大台突破だ。

 財務諸表からも任天堂の好調ぶりが確認できる。任天堂の単体決算の売上は1兆4400億円。同じ日本を代表する優良企業であるトヨタ自動車株やキヤノンの売上がそれぞれ12兆800億円、2兆8900億円なので規模では下回るが、従業員1人あたりの売上高はトヨタの1億7400万円に対し、任天堂はその5倍強となる9億8000万と、10億円近く売り上げている。一人当たり当期純利益は1億3200万円でこれもトヨタの8倍だ。

 任天堂とトヨタやキヤノンでは業態が異なるので、単純には比べられないが、最大限の高効率で利潤を追求し、しばしば日本企業のロールモデルとされるトヨタと比べても超が付くほどの高収益企業であるといえるだろう。

 08年の世界のゲーム市場は2007年の水準を上回り、過去最高を更新したと推測されているが、09年は金融危機の影響もあり、国内市況がきびしくなると予想されている。だが任天堂が昨年11月に発売した「ニンテンドーDSi」はカメラ機能や音楽プレイヤー機能も盛り込み、ゲームユーザー以外の層に普及を狙った意欲作だ。アスキーメディアワークスによるとニンテンドーDSiの累計販売台数が11週間ですでに150万台を突破し順調に推移している。究極の目標として掲げる「1人1台」の普及に近づけば今年も同社は不況知らずの1年となりそうだ。

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MONEYzine編集部[著]

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