主人公「北島マヤ」はなんの取り柄もない中学生だったが、かつての大女優「月影千草」に演技の才能を見出され、演劇の世界へ飛び込む。マヤはライバル「姫川亜弓」や月影の敵「速水真澄」、そして影ながら支えてくれる“紫のバラの人”らに刺激されて天性のものにさらに磨きをかけ、ついには大河ドラマに出演するまでになった。

 快活な少女を演じる大河ドラマでは瞬く間に視聴者の心をつかんだマヤ。主演映画も決まり高校生女優としてスターダムへ駆け上がろうとしているが、環境の変化に戸惑いを隠せない。そんな中、誤解から「劇団つきかげ」と決別し、母の死とそれに速水が関わっていたことを知る。絶望の隙をつかれたマヤは、虎視眈々とそのポジションを狙っていた女優の卵の術中にはまりスキャンダルを引き起こしてしまった。結果、マヤの女優生命は絶たれてしまう。

 演技ができなくなったマヤは一度は夢を捨てたものの、速水のはからいにより立った舞台で再び女優として生きる決意をする。劇団つきかげの仲間がマヤを受け入れてくれるも、月影はそれを許さない。『自分の足で歩きなさい』、その意味を考えながら学園祭で一人舞台を演じるマヤ。好評を博したものの、ライバルの亜弓はアカデミー芸術大賞を受賞するまでに成長していたことを知り衝撃を受ける。さらにはその受賞式の席で月影がマヤの最終目的である「紅天女」を亜弓に譲ると発表。最後のチャンスとして月影がマヤに課したのは、2年以内に亜弓と同等の賞を取ることだった。誰もが無理だと考える中、マヤだけはその情熱で心身を満たしていく。

 仲間との公演、亜弓との競演を通して周囲の目も変わってきた。そして「忘れられた荒野」で狼に育てられた少女を演じたマヤは全日本演劇協会最優秀演技賞を受賞する。月影との約束を果たしたマヤは亜弓とともに紅天女の稽古を始めた。当面の目標は亜弓と役を競う“試演”だ。

 これが「ガラスの仮面」42巻までのおおまかなあらすじである。

 ガラスの仮面の魅力の一つは、マヤのひたむきさ。病弱な少女を演じる時に自ら雨に打たれて高熱を出したり、ヘレンケラーの役作りで目隠しと耳栓をつけて一言も発せずに暮らしたり、狼少女のためによつんばいで生活したりと、マヤはかなり無茶な特訓をする。これだから少女漫画は、とあなどってはいけない。これらの特訓があるからこそ、舞台のシーンが大いに生きてくるのだ。

 舞台のシーンは圧巻の一言。ページをめくるだけでまるで会場の中に身を置いているような臨場感に襲われる。その不思議な感覚の底にあるのが先述の特訓だ。読者は舞台にマヤが立つたびに数々の努力を思い出し、それが生かされることを願い、信じる。予定調和でありながら手に汗を握らされる快感は誰もが知っているところであろう。

 3分でわかる「ガラスの仮面」、前編、後編ともに舞台でのマヤの成長に重きを置いてきた。しかしこれだけでは作品の魅力の半分程度といったところ。次回、特別編ではマヤを取り巻く人物たちを通してさらに多くの魅力を伝えていきたい。

(編集部:三浦ヨーコ)


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