「エドはるみ許すまじ!」CAたちの″アンハッピー″な座談会

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 女子の憧れの職業であるキャビン・アテンダント(CA)、学生の憧れの企業である全日空(ANA)。つまるところ、ANAのCAは誰もがうらやむ理想の仕事のはずだが、現実は正反対。入社1年で3分の1以上が辞めることもあるという過酷(?)な現場の内幕を、CAたちが告発する!

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座談会出席者
A...ANAのCA。新卒採用で入社。CA経験3年未満
B...ANAのCA。中途採用で入社。CA経験3年未満
C...ANAのCA。新卒入社5年以上。チーフパーサー(CP)経験あり

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A ANAが特別協力している映画『ハッピーフライト』観た?

B 観た観た。あれ、業務内容とか人間関係とか、結構リアルだよね。わかるわかる、って感じ。

C でも、田辺誠一演じるコーパイ(副操縦士)が頼りなさすぎだけどね。あんな人いない。

A あと、綾瀬はるかほどチャランポランなCAもいない(笑)。

B そうそう。映画では、「プリブリ(=プリブリーフィング。出発前のCAによる打ち合わせ)」で、綾瀬はるかが「CAも、お客様に提供するデザートを食べられますか?」とかなんとかCP(=チーフパーサー、CAの責任者)にトンチンカンな質問をしてたけど、実際はあんな質問したら、人格否定されるほどCPに怒られる。プリブリは、これが一日のフライトの明暗を分けると言っていいくらい怖い!

A 私も、プリブリがストレスで、毎回吐きそうになる。CPが名指しで保安上の対処手順などを答えさせるとき、先輩方の厳しい視線が一斉に自分のほうを向いて......。あのときの緊張感を思い出すだけでも恐ろしい。

B たとえば、火災が起きたときの手順とかね。電気火災か一般火災か見分けて、それぞれどういう消火器を使えばいいか、その消火器の使い方、有効距離、有効時間、機長とCPへの報告内容などなど......。答えはマニュアルの文言と一字一句同じでないと、「この子大丈夫?」っていう目で見られ、もし間違えようものなら、「あの子はできない子」というレッテルが貼られちゃう。しかも、その噂がCAの間で知れ渡り、業務で一切信用されなくなることも......。女の園は怖いよ。

A この前、答えられなかった子は、業務中もCPの顔を見るたびに「今日はすみませんでした」と謝りっぱなし。宿泊先のホテルに着いてからも、あらためて謝りに行ったんだって。10センチくらいの分厚いマニュアルを全部暗記しろっていうのが無理な話。

C もうプリブリさえ終わってしまえば、仕事は終わったようなものという感じ。

B いちばん気を使うのは、お客様じゃなくて先輩だね。

A ほんとだね。一緒に飛ぶCPに「○月×日にご一緒させていただきます△△です」って、いちいち社内メールで挨拶したりね。そのために、定時よりだいぶ早く出社しなきゃならない。規則で決められてるわけじゃないけど、暗黙のルールでメールしなきゃマズい。ほかに、その日のフライトに関する情報をチェックしたり、プリブリのために勉強したりで、初めの頃は決められた時間の3時間前には出社してた。サービス残業してるのに等しい。

B 気を使うといえば、地方のホテルに宿泊したとき、朝、空港へのタクシーが迎えに来る時間の15〜20分前にロビーに下りて先輩を待ってなきゃならないってルールもよくわからない。そういう上下関係が、体育会系っぽい。

A 全然働かない先輩もいるのに。昨日一緒だった50歳くらいのCAも、なんにもしなかったよ。お客様に頼まれたワインの色も、ギャレー(飛行機内のキッチン)に取りに戻る間に忘れちゃってんの(笑)。

C 業務中に先輩に怒られたことってある? 私は新人のとき、先輩に「センスがない」って言われて、機内で泣いちゃった。そのことはいつまでも傷になってて、今でもその先輩を見かけるとビクビクしちゃう。