IT企業も無視できなくなった環境対策 「検索2回でやかんが沸く」報道に米グーグル反論

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 グーグルで2回ネット検索を行うとやかんでお湯を沸かすのに匹敵する二酸化炭素を排出する――英紙が掲載した記事をめぐって今、論争が巻き起っている。

 いまや環境対策は企業の経営において無視できない項目だ。環境問題は日本国内のみならず世界中の人々が高い関心を寄せるテーマであり、近年では企業の持続性を支える重要な課題に位置づけられるようなっている。

 環境優良企業は消費者や取引先にとっても好感を抱かれ、一方で環境を破壊するような行動をとる企業は、その企業の商品に対して非買運動が起こるほど社会からきびしく非難される。そのため環境を重要視した事業運営を行う企業は製造業に限らず増えている。

 これまで環境対策は製造業を中心に求められてきたが、最近ではIT企業などへも環境意識が求められている。今年に入ってからは英サンデー・タイムズが掲載した米グーグルに関するある記事がきっかけとなってIT業界の環境への取り組みに対し論争が巻き起っている。その記事は「米検索エンジン大手グーグルで2回ネット検索を行うとやかん(電気式)でカップ1杯分のお湯を沸かすのに匹敵する二酸化炭素を排出する」というもの。ハーバード大学の物理学者アレックス・ウィスナーグロス氏の研究によって発表された。

 グーグルが1日に扱う検索の件数はおよそ2億件で、これらの検索実行によって世界各国で運営する巨大なデータセンターから莫大な電力を消費していると指摘されている。記事によるとネット検索1回分あたり、二酸化炭素7グラムを排出するということだが、グーグルはこれに対し二酸化炭素排出量は約0.2グラムにすぎないと反論している。ネット上では環境に敏感なユーザーの間から情報の真偽を求める書き込みも相次いでいるが、一度悪評が立ってしまうと企業イメージの悪化につながってしまう。「ネット検索は外出を減らす。自動車で1キロ運転すればグーグル検索の1000回分の温室効果ガスを排出する」とグーグルはネット検索が地球環境に貢献しているが、こうした報道に企業が敏感になるのは当然だ。同時に今後はIT企業にもさらなる環境対策が求められていくことは必至となる。

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MONEYzine編集部[著]

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