今回から始まるTechinsight新シリーズ『ボクらはコレで大人になった』は、記者を含む多くのアラフォー世代の心を熱くした懐かしいマンガやアニメ、人気だったアイドルなどを、あらためて紐解いていくアラフォーによるアラフォーのための企画である。いまでこそ、「世界に誇る日本の文化」と称されるマンガやアニメ。我々が子どものころは、「マンガばっかり見てないで勉強しなさい!」と怒る親の目を盗み、こっそり誌面をめくったものである。しかし、友情も愛情もときには切なさも我々はマンガやアニメから多くを学んだ。そう、我々はマンガやアニメを見て大人になったのだ。記念すべき第1回は、今年2009年を、“009イヤー”と銘打って新サイトをオープンした『サイボーグ009』である。



『仮面ライダーシリーズ』、『がんばれロボコン!!』『秘密戦隊ゴレンジャー』など、アラフォー世代にはたまらなく懐かしい作品を数々遺し、平成10年に亡くなった漫画家の石ノ森章太郎氏。数ある作品のなかでも未だ人気が衰えない“最高傑作”といえば『サイボーグ009』だ。待望の公式サイトが、2009年1月1日にオープンした。新聞広告を見てすぐPCに飛びついたお父さんも多いのでは?

“鮮烈な赤”のコスチュームに、黄色いスカーフを風にたなびかせた、カッコイイ9人の戦士達。このマンガが誕生した1964年当時、アメリカとソビエト(ロシア)は冷戦真っ只中であった。キング牧師がノーベル平和賞を受賞し、ベトナム戦争のきっかけとなった「トンキン湾事件」が起きた年でもある。
そんな中で、ロシア(001)、アメリカ(002)、フランス(003)、ドイツ(004)、アメリカ先住民族(005)、中国(006)、イギリス(007)、アフリカ(008)、そして主人公の日本人少年(009)。と、それぞれの出身国の背景と独特の特殊技能を持ったサイボーグ戦士達が、「力を合わせて」悪(ブラック・ゴースト)に立ち向かうストーリー。この作品は当時、これまでのマンガや映画では考えられない斬新な内容だったに違いない。少年たちは、高度経済成長や東京オリンピックに沸く日本の中で『サイボーグ009』を通して、何となく「きな臭い」世相を肌で感じていた。

009島村ジョーや001イワン・ウィスキー(赤ちゃん)をはじめ外国映画からイメージを拝借したという個性的で“超魅力的なキャラクター”が数多く登場し、「神の域」まで到達する一言では言い表せない壮大なストーリーと繊細でかつダイナミックな描画。これだけの要素が集結した漫画作品は稀有だ。009島村ジョーと003フランソワーズの美男美女カップルは女性も魅了する。

石ノ森章太郎氏は、この作品の中で、「21世紀になっても、延々と繰り広げられる国や民族間の争い」をも予言していた。現実に今も、世界のいたるところで街への爆撃が続き、多くの民衆が苦しめられているのだ。

度々アニメ化されている同作品ではあるが、今回公式HPで見られる「漫画連載時の描き下ろし画」を見れるのがうれしい。アニメではなかなか表現できない、宇宙的な背景や、まさに“服のシワまでカッコイイ”と評された人物画の石ノ森ワールドが堪能できる。

石ノ森氏は、『仮面ライダー』や『ゴレンジャー』のようなヒーロー物から、『マンガ日本経済入門』や高嶋政伸主演のドラマでおなじみの『HOTEL』など社会人向けマンガも多く手がけた。『佐武と市捕物控』や『八百八町表裏 化粧師』では江戸情緒を、また『さるとびエッちゃん』や『がんばれ!レッドビッキーズ』など少女向けのアニメやドラマの原作も秀逸だった。そんな多ジャンルに渡る数多い石ノ森作品の中でなぜ『サイボーグ009』が代表作とされるのか?
それは、『サイボーグ009』の魅力に引き込まれた人のみぞ知るのである。
(編集部:空野ひこうき)

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【参照】
 2009 CYBORG 009 YEAR