ダン・ヘンは最強の座を射止めたスタイルをさらに進化させることができるか?

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17日(土・現地時間)、アイルランドの首都ダブリンのO2アリーナで行われる『UFC93 FRANKLIN vs HENDERSON』。今回はインターナショナルイベント(米国ではスパイクTVで視聴できるナンバーシリーズ)でなく、PPV大会だけあって、最近の英国圏大会よりも豪華なラインナップとなっている。

メインのライトヘビー級戦は、復活へのきっかけを掴みつつある実力者対決。前UFC世界ミドル級王者リッチ・フランクリンと、PRIDEダブルクラウン=ダン・ヘンダーソンの顔合わせだ。

アンデウソン・シウバに二度敗れ、ライトヘビー級に再転向を果たしたフランクリンと、UFC世界ライトヘビー級&ミドル級王座挑戦に失敗し、昨年9月にホウジマール・トキーニョを下し、10年ぶりにオクタゴンで勝ち名乗りを受けたダン・ヘン。

ダーティ・ボクシングからテイクダウンという、一時代を築いたダン・ヘンのスタイルだが、進化したオクタゴンでは徹底してディフェンス面が磨かれており、殴って倒す以前に、今のMMAでは殴られずに倒れない距離間を多くのファイターが持つようになっている。結果、さらに上をいくカウンターを用いるファイターが増えた。

もちろん、フランクリンもダン・ヘン戦法は百も承知しており、今回の対戦でダン・ヘンが勝利するには、一時代を築いたスタイルにアレンジが欠かせない。

また、日本のファンにとって、メイン以上に楽しみなのが、セミのマーク・コールマン×マウリシオ・ショーグン戦になるかもしれない。一昨年9月に鳴り物入りでUFC入りを果たしながら、フォレスト・グリフィンに完敗。その後、ヒザの手術をし、今回のファイトが1年4カ月ぶりの復帰戦となるショーグン。

一方のコールマンはPRIDE活動停止後、昨年3月のUFC殿堂入りとともに、オクタゴン復帰を決意するも、8月に行われるはずだったブロック・レスナー戦を負傷で回避。明日、行われるショーグンとのライトヘビー級は、実に10年と9日ぶりのオクタゴン再登場となった。

素手+頭突き時代のUFC王者コールマンも、既に44歳。3年前にPRIDEでショーグンと対戦した際には、ショーグンがテイクダウンを受け切れず腕を負傷してTKO勝ちを拾っているものの、若さと技術的進化への対応という部分では、ショーグンが有利であることは否めない。

■UFC93全対戦カード

<ライトヘビー級/5分3R>
ダン・ヘンダーソン(米国)
リッチ・フランクリン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マーク・コールマン(米国)
マウリシオ・ショーグン(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
アラン・ベルチャー(米国)
デニス・カーン(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
ホウジマール・トキーニョ(ブラジル)
ジェレミー・ホーン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マーカス・デイビス(米国)
クリス・ライトル(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マーティン・カンプマン(デンマーク)
アレッシャンドリ・バロス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アントニオ・メンデス(ブラジル)
エリック・シャファー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
トマツ・デューエル(ポーランド)
イヴァン・セラッティ(イタリア)

<ウェルター級/5分3R>
トム・イーゲン(アイルランド)
ジョン・ハサウェイ(英国)

<ライトヘビー級/5分3R>
デニス・シバー(ドイツ)
ネイト・モー(米国)