編集部:しかし「ゆかりの地」と言っても、ゲームには土地の匂いの全くないモノも多いと思います。それでもどこかを設定して、実際に訪れていますが、そういう意味で苦労した作品はありますか?

ゲイムマン:平成編に収録した「超兄貴」では、どこを訪れようか悩みました。ボディビルの大会に行くか、それとも筋肉質の銅像がある場所を探すかと、さんざん考えた末に、ものすごくしょうもない理由である場所に行ってます。ITmediaの連載でも、前々から取り上げたいと思いながらも、「ゆかりの土地」が思いつかないために取り上げられないでいるゲームがいくつかあるんです(ギャラクシアン、チョロQなど)。また、実在の土地を舞台としたゲームでも、その土地が遠いので、なかなか取り上げられないケースもあります(オホーツクに消ゆ、かまいたちの夜)。

編集部:やはり苦労はあるのですね……。「レトロゲームが大好きだ」の「ここを読んで欲しい」という点があれば教えてください。

ゲイムマン:レトロゲームと実在の土地を強引に結びつけるという、ネタ的な要素も強いんですが、一応、各ゲームに関する情報はひととおり解説しています。昭和編では「スペースインベーダー」や「パックマン」「テトリス」、平成編では「ストリートファイターII」「ぷよぷよ」など、よく知られているゲームの、知られざる豆知識をてんこ盛りにしました。しょうもないネタと合わせてお楽しみください。

編集部:最後に何かメッセージがあればぜひ。

ゲイムマン:「レトロゲームが大好きだ 昭和編」では、Wiiのバーチャルコンソールなどを使って、今でもプレイできるゲームを中心に取り上げています。ぜひ一度は、昔の名作に触れてみてください(バーチャルコンソールで遊べるゲームの中には、珍作・怪作もけっこうありますが)。

編集部:ありがとうございました!

☆ゲイムマンプロフィール
1990年デビューのゲームライター。「マイコンBASICマガジン」「ゲーム批評」「All About」などで活動。AllAbout時代の記事「“ゲーム脳”徹底検証」が話題となり、「2006 CESAゲーム白書」に「『ゲーム脳』とは何か?」を寄稿。現在、ITmedia +D Gamesで「レトロゲームが大好きだ」を連載中。「ぷっ」すま、ゲームWAVE、TVチャンピオン、溜池Now、エンタdeパンチなど、テレビ出演少数。東京ゲームショウ2007のイベント「レトロゲーム・アワード」に、審査員として出演する。府元晶名義で真面目な文章を書くこともあるが、一方で、テレビやイベントに出ると寒いキャラ全開。見る人や共演者を凍りつかせる。