今のゲームに比べればシンプルで、不条理なことも多く、グラフィックも劣る昔のゲームたち。でも、よゐこの有野晋哉が出演するテレビ番組「ゲームセンターCX」(フジテレビ721)の人気なども手伝い、現代のゲームとはまた別の角度から昔のゲームを楽しんでいる人は多い。そうした昔のゲーム、いわゆる“レトロゲーム”の魅力を独自の視点でゲイムマンが書きつづったITmedia +D Gamesの連載「レトロゲームが大好きだ」が単行本化、マイクロマガジン社から発売されている。

「レトロゲームが大好きだ」は2005年6月からITmedia +D Gamesでスタートしたゲイムマンの人気コーナー。ゲームライターのゲイムマンが、レトロゲームにゆかりのある土地を訪ねながら、懐かしい名作ゲームの思い出を語る“レトロゲーム旅行記”という、一風変わったスタイルを貫いている連載だ。

単行本第1弾として発売された「レトロゲームが大好きだ 昭和編」は、「スペースインベーダー」や「パックマン」「けっきょく南極大冒険」「ツインビー」「チャレンジャー」「いっき」など、17項目に渡って“レトロゲーム”が語られた一冊。ゲイムマンなりの解釈によって導き出されたそれぞれの作品のゆかりの地に、思わず「えっ、そこ!?」とのツッコミも聞こえてきそうだが、単調なレビューや回顧録ではない、独自の魅力がそこにある。なお、すでに第2弾の「レトロゲームが大好きだ 平成編」も、2月20日に発売される予定だ。

それにしても、なぜゲイムマンは「レトロゲーム」と「ゆかりの地」にこだわっているのだろうか。そのあたりの疑問も含めて、ゲイムマンに直接聞いてみた。

編集部:こんにちは、ゲイムマンさん。そもそも、ゲイムマンさんがレトロゲームに出会ったきっかけは何だったのですか?

ゲイムマン:いちばん初めは、コロコロコミックに連載されたマンガ「ゲームセンターあらし」でした。その中に登場する、インベーダーやパックマンやドンキーコングに興味を持ってたんですけど、当時はテレビゲームをやるのを学校から禁止されていましたので、デパートのゲームコーナーに行って、ただ見るだけだったんです。本格的にゲームをやるようになったのは、「ゲーム&ウオッチ」や「カセットビジョン」を手に入れてからですね。

編集部:「ゲームセンターあらし」や、ファミコン前夜の「ゲーム&ウオッチ」なんかはすごく流行りましたよね。ファミコンはどうでしたか?

ゲイムマン:ファミコンを買うのはちょっと遅かったんですよ。「スーパーマリオ」とか「高橋名人」とか「ドラクエ」とかで盛り上がってたのは知っていたので、当時のファミコンは「いつかやってみたいな」という、憧れの存在だったんですね。「ドラクエ」とか「イース」とかは最初、MSXというパソコンでプレイしましたし、「ドルアーガの塔」や「ワルキューレの冒険」はゲームブックの方を先にやりました。でも、ファミコンを手に入れてからは、それまで出ていたゲームを後追いで買って、一気にハマりましたね。

編集部:なるほど。ファミコンデビューよりもMSXのほうが先だったんですね。さて、本題です。「レトロゲームが大好きだ」では各ゲームにゆかりのある土地を訪れるところから始まりますが、どのような狙いでそのアイデアに行きついたのですか?

ゲイムマン:もともとは、個人サイト(www.tv-game.com)で、携帯ゲーム機の「ワンダースワン」と「進ぬ!電波少年」(日本テレビ系)の「スワンの旅」を掛けて、「ワンダースワンの旅」というダジャレを思いつき、実際に、海沿いの町を回ってワンダースワンのゲームソフトを買う企画を行ない、それで旅行にハマったのがきっかけです。その後、AllAboutというサイトでも、実在の土地を絡めたネタをいくつかやったのですが、そこに載せた、渡良瀬橋から見た夕日の写真が意外に好評だったので、ますます調子に乗っちゃいました。「レトロゲームが大好きだ」も当初、“そのゲームゆかりの場所でゲームをやってみる”という企画だったのですが、難しいのでその設定は早々になくなったんです。