外資系大手企業がシェアを独占していたERPパッケージ市場に挑んで12年。ワークスアプリケーションズは人事・給与分野でシェア1位を獲得して会計、CRMへと製品ラインを拡大、業績も急伸中だ。そんな同社が求めるエンジニア像には明確な一貫性があった。

■Part1 ERPパッケージを活用したビジネスモデルが急成長
 国内のERPパッケージ市場において人事・給与分野でシェア1位、会計分野でもシェア2位となった「COMPANY」。昨年にはCRM分野を発売し、今後はSCM分野へもラインナップを広げるという。まずは急成長を続けてきた同社の背景と今後の展開について探る。

・「COMPANY」が多くの日本企業に支持される理由
  12年前、大手外資系企業の独壇場だったERPパッケージ市場にあえて参入したワークスアプリケーションズ。同社の「COMPANY」は現在では日本の大手優良企業700社以上に採用され、人事・給与分野で4年連続シェアトップという快挙を成し遂げた。成功した最大の理由は、日本特有の複雑な商習慣や業務を網羅したERPパッケージを開発したことだ。
「例えば福利厚生、手当などを含めた複雑な給与計算、退職金など、日本企業の人事・給与制度には欧米企業に見られない特性があります。それまで市場を席巻していた大手外資系企業のERPパッケージでは、こうした日本の商習慣に十分な対応ができていなかったのです」

 また、製品の特徴である「個別カスタマイズ不要」と「永続的な無償バージョンアップ」により、顧客企業のシステム投資を飛躍的に抑えられることも成功の理由だ。大多数のユーザーの求める機能が既に組み込まれており、さらなる新機能のサポートが受けられるため、システム開発をITベンダーに外注する必要がなくなる。
 もちろん、特定の組織や業務を専門とした受託型でしか開発できない情報システムはあるものの、汎用的なパッケージソフトでも十分対応できると伊藤氏は語る。

「企業固有のコアな領域を除けば、受託型システムよりも優秀なパッケージソフトを採用したほうが無駄がなくなると同時に効率的です。企業の業態にさほど左右されない人事・給与分野であればなおさらそうですし、システム開発を請け負う側でも一から開発をするのではなく、パッケージのひな型を基にプロジェクトを進めているのが実情です。日本企業独特の商習慣や業務を網羅した『COMPANY』ならばコストメリットが高く、導入スピードも速く、お客様ご自身でメンテナンスを行うので導入後のランニングコストも抑えることができます。これらがお客様に評価されてシェアを伸ばしてきたのだと思います」

・日本企業の情報投資効率を世界レベルへ
 同社は人事・給与分野(HCMシリーズ)からスタートし、2004年に会計分野(ACMシリーズ)を発売、昨年から伊藤氏がプロダクトマネジャーを務めるCRMシリーズの正式販売をスタートさせた。いわば「人」「金」「顧客」のERPパッケージソフトを開発してきたわけだが、現在は「物」を管理する「SCMシリーズ」を開発中である。こうして製品ラインナップを拡充し、対応分野を広げる根底には、「日本企業の情報投資効率を世界レベルへ」という企業理念が息づいている。

「弊社では仕事は社会貢献であると考えていますが、現場レベルでもこうした考え方が浸透している企業は数少ないのではないでしょうか。社会貢献とは『COMPANY』の活用で日本企業の情報投資効率を最大限に高めること。日本企業のROI(投資利益率)を世界レベルまで引き上げられれば、日本経済の発展にまで貢献できると考えています。こうした考え方に賛同していただけるエンジニアの方と、ぜひ一緒に働きたいと思います」