顧客満足度の向上を図るため、多くの企業が今、先端技術の導入以上に注力しているのが、検証・評価、サポートサービス分野である。今後“品質”がますます重要視され、注目職種になることは必至の検証・評価、およびサポートエンジニアにスポットを当て、その魅力を探ってみた。

■Part1 「検証・評価エンジニア ユーザー視点で設計に貢献!」
 耐震偽装や食品偽装、世間で話題を集めたこれらのニュース。これは、品質に対する社会の意識が高まっていることの表れである。これまで品質に対する要求がそれほど厳しくなかったソフトウェアの世界においても、この傾向はしかり。各IT企業は品質を向上させるべく、さまざまな取り組みを行っている。そんな中、これからの活躍に期待が集まっているのが、検証・評価エンジニアである。

■Case1 “最短距離”で品質を高めていく面白さ 株式会社シーイーシー
● 評価組織を立ち上げるコンサルティング的な仕事も
「お客様が、何をどのように報告したいかをヒアリングし、それに合った評価組織をお客様とともに考えます」。
 沼倉さんの現在の仕事は、検証・テストエンジニアという枠を超え、顧客企業のモノの質を高めるための検証・評価方法を指南する、コンサルタント的な役割である。
 検証・テストエンジニアとしてのキャリアのスタートは、携帯電話の評価をする部署に配属されたこと。「発売前の最新携帯電話に触れて、不具合を見つけることが楽しかった」沼倉さんは、検証・評価の仕事にまい進し、2年たたないうちに機能リーダーになる。「お客様の要望を聞いてテスト計画をつくること、仲間とコミュニケーションしながら、計画を実行していくことの面白さに目覚めていった」と言う。

● 新しい評価技法を生み出せるのが魅力
 評価要員からどんどんスキルアップしていく間で、仕事の面白さも変わってきたという。当初は「不具合を見つけることが楽しかった」と言う沼倉さんだが、現在は不具合を見つけることよりもむしろ、「どうやったら最短距離で品質を高めることができるか。その方法を見つけていくことが楽しい」と言う。「この世界はまだ、標準化された技法やルールが確立されているわけではない。つまり、自分がデファクトとなる技法を生み出す余地がある。そこが技術的に面白いところかもしれません」(沼倉さん)。

● まだまだ未開の分野、自分がこの業界の伝道師に
「検証・評価を経験することは、キャリアパスの広がりにつながるのは間違いないでしょう」と沼倉さんは言う。その根拠は上流工程の組み立てと同時に、テスト設計を行うWモデルを取り入れる企業が増えていることだ。「検証のスペシャリストとしてはもちろん、プロジェクトマネジメントを極めていくこともできます。またソフトウェア設計職など上流職種への転身も今後、可能になるでしょう」と沼倉さん。
 沼倉さんが目指すキャリアは、「検証・評価の重要性をもっと企業に広めていくこと」だという。「既に品質に関するセミナーやシンポジウムで講演するチャンスをいただいたりしています。今後は最適な技法や解決策を生み出し、それをまとめて書籍にするということにもチャレンジしていきたいと考えています。開発に携わってきた方で、テストに興味を持ちプロジェクトリーダーとして活躍することのみならず、今後のPROVEQで開発プロセスの上流工程にあたる要件や仕様の定義改善、テスト設計等も共に学び実践したいと考えている方、そのほかにもさまざまなことにチャレンジしていきたいと考えている方には面白い仕事だと思います」。

■Case2 “仕様設計段階”でユーザー視点を反映させる 株式会社V&V