23日(日)放送の、日テレ『 行列のできる法律相談所 3時間半スペシャル カンボジア学校建設プロジェクト完結編 』。著名人の書いた絵のオークションの売り上げ総額が1億円を超える金額になった。年1回、日本テレビが大変な労力を費やして寄付を集める「24時間テレビ」の10の1近い大金を、いわば「1番組の司会者のカオ」が短期間で集めてしまった。



島田紳助や長渕剛の絵がおよそ500万、亀田大毅の直筆の絵とサインのついたグローブおよそ200万など一部の熱狂的ファンによる高値落札により、自分自身が過去に起こした“ヤンチャ”の清算なのか。その他大勢の良識タレント、漫画家、スポーツ選手の一生懸命に描いた善意の絵も、欲しい人の手に渡り寄付金が集まった。それは素晴らしい。先の3人にしろカンボジアの子供達の為に何かしたい気持ちは本物だし、亡くなった娘さんの夢をカンボジアの学校に託した落札者の感動エピソードなど番組には敬意を表す。

高額落札者の絵の購入の理由も、成功できた感謝や、ご家族へのプレゼント、会社や学校に展示する為など様々で日本の良心もまだ捨てたものじゃない。

が、あまりにも高額なオークションに多少の違和感を感じたのは記者だけであろうか。小銭のつまった貯金箱から、ひとつひとつお金を集計する『24時間テレビ』のほうが一般人には達成感がある。

しかし、「困っている人を救いたい。という気持ちはお金だけじゃ無い。」ということを番組を見ている視聴者、特に子供達にはわかってほしい。

学校を建設した後どうするか。「カンボジア学校建設プロジェクト」は、今のところ支援の明確なビジョンが見つからない。

『行列のできる法律相談所』の『カンボジア学校建設プロジェクト』は学校が完成してからもずっと続けてほしい。日本の学校との交流や専門家の育成など。TV番組の限界を超えた夢もたくさん実現できるはずだ。「プロジェクト完結編」と銘打ってはいるが、島田紳助の仕事はまだ終わらないのである。

日テレ「行列のできる法律相談所」
(編集部:空野ひこうき)

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