次世代msn.を開発せよ!マイクロソフトの採用戦略

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マイクロソフトが着々と技術の地固めを行い、ポータルサイトを使った新規のコンシューマーサービスを計画していた。「次世代msn.」とも呼ぶべきもので、基盤技術の開発は米国などで行うが、その上に乗せるコンテンツやサービスの開発は日本で独自に行う。ポータルサイトを変える仕掛けが自分の手でできる。

■ユーザーの嗜好性に合わせて情報を配信する「次世代msn.」
 この7月にオンラインサービス事業部から生まれ変わったコンシューマー&オンライン事業部。その目的は、よりコンシューマーに特化した各種サービスを作り出すため。そしてその延長線上には、ビヘイビア・ターゲティング機能を備えたポータルサイト初の「次世代msn.」が見えてくる。

■法廷ライブ、マガジンサーチ……ここにしかない情報が強み
 全世界に約4500万人のユーザーをもつ巨大な総合ポータルサイト「msn.」。基盤となるテクノロジーが世界共通であるのに対して、コンシューマー向けサービスにはローカル(国別)の豊かさが何より求められる。MSN Japanであれば日本人ユーザーがどんなサービスを求め、何を使いたがっているのか。それを満たすコンテンツの開発は国ごとで大きな差異があるのだ。
「MSN Japanのコンテンツは、毎日更新のニュースなど速報性の高い『デイリー』、住宅、自動車、就職といった生活情報の『クラシファイド』、映画、音楽、ゲームなどの『エンターテイメント』、グルメ、ファッション、ショッピングなど雑誌の内容に近い『ライフスタイル』の4分野に大きく分かれます。共通した特徴は『ここにしかない情報』の配信です」

 2つを紹介すれば、ひとつは産経新聞との協力による「法廷ライブ」。カメラやマイクの持ち込めない裁判所で傍聴した内容を、記者がテキストで「生中継」する人気コンテンツだ。もうひとつはマガジンハウスとの協力による「マガジンサーチ」。 Tarzan、Hanako、クロワッサンという人気3誌のすべての掲載記事を誌面と同じレイアウトで表示、検索機能や付せん機能も備えている。今後は BRUTUS、Casa BRUTUS、Hanako WESTが加わる予定で、ほかの出版社とも交渉中。こうした独自のコンテンツがmsn.の強みなのだ。
「この2年間はローカルなコンテンツの充実に注力してきましたが、今後は2010年をめどに、ビヘイビア・ターゲティングをコンテンツに使った『次世代msn.』を完成させる予定です」

■日本ではローカル向けのレイヤーで「次世代msn.」を開発
 ビヘイビア・ターゲティングとは、アクセスユーザーが過去に閲覧したページや検索したキーワードなどの行動履歴を自動解析し、その嗜好性に合った情報を配信する手法のこと。広告やショッピングのWebサイトでは既に使われているが、ポータルサイトでは初の試みだろうと儲さんは語る。詳細はまだ明らかにできないが、ユーザーの嗜好を読み取ったmsn.がそれぞれのユーザーに向けて、例えばエンターテイメント、経済、生活全般などのきめ細やかなコンテンツを推薦することになりそうだ。
「サーチエンジンとポータルサイトの中間に位置するものだと考えます。自分で設定できるMy MSNなどの機能は、残念ながら数週間後に使われなくなることが多いんですね。なぜなら新しい発見がないから。興味はあってもそれが何だか気付かない、そんな情報をmsn.から提供したいと思います」
 従来のオンライン向けサービスからコンシューマー向けサービスを充実させるため、全社を挙げての活動は今年に入り活発化。昨年には米広告配信企業のアクアンティブを買収するなど、全社的な技術力の向上も着々と進めてきた。
 そして今、「次世代msn.」の実現に向けて米国本社ではサーチ機能など基礎的な技術開発を進め、日本のコンシューマー&オンライン事業部ではその上のレイヤーでローカル向けの新規開発を続けている。独自のサーチエンジンと強力なポータルをもつ同社ならではの新サービスだ。……≫続きはこちら

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