今回の【どっちが勝ち組でショー！】は、今から３３年前に彗星のごとく来日し、ちょっとエッチな可愛さで日本中の男の子のハートをわしづかみにしたハワイ出身のアイドル、アグネス・ラムちゃんと先月妊娠、結婚を発表した黒船アイドル、リアちゃんことリア・ディゾンの新旧黒船アイドル対決です。普段口を利かないお父さんと“お世話になったグラドル”の話題が出来たらあなたはもう立派な大人。たまには舶来のウィスキーでも飲みながら父子で語り合いましょう。

秋に登場した三洋物産の話題のパチンコ台、『CRA大海物語スペシャルWithアグネス・ラム』。御年７１歳の北村 総一朗が「好きだった！」とCMしているが、それはあくまで団塊世代をパチンコ台に向かわせる為のキャスティング。実際アグネス・ラムの来日時（１９７５年）に最も熱狂的にアグネス・ラムを支持してた人達は現在５０歳前後ではないか。ちなみにアグネスは現在５２歳。ハワイに在住し芸能活動は行ってない。１２年ほど前にかわいい双子の息子さんと日本車のCMに出演して変わらぬ美しさが話題になった。

今から、３０数年ほど前の日本は高度経済成長とバブル期の間に挟まれ、なんとなくのんびりとしていた時代だったと思う。ベトナム戦争が終結し、ソ連の宇宙船ソユーズ19号とアメリカの宇宙船アポロ18号が宇宙で初のドッキングに成功したりと、アメリカも落ち着きを取戻してきた時期である。日本でも米映画「ジョーズ」が公開され、オリビア・ニュートンジョンの曲が大人気であった。
そんなアメリカのハワイ州からやってきたアグネスは身長１５８センチと小柄ながら豊満なバストと外人らしくない「おっとり」とした性格が魅力的で、日本の男の子にウケた。人気絶頂期で芸能界からサッ退いた経路も山口百恵と同様、伝説となった。



一方、「ポイしないでください！」と悲痛な叫びで妊娠＆結婚発表をしめくくったリア・ディゾン。その来日の仕方、たどたどしい日本語による歌手デビュー、米国の香りは、アグネス・ラムと酷似しているのだが、やってきた時代が悪かった。
今や１人のタレントで儲けるだけ儲けようという徹底した日本の芸能システムが出来上がり、日本女子の胸も大きくなり、おまけにドルが暴落して、黒船舶来の価値は一気に下がった。もともと人付き合いが苦手なのに、回る洗濯機の渦のようにせわしい日本の芸能界に放り込まれたリアは、ある意味かわいそうだ。結婚して日本に家族を持ち精神を安定させ、好きな歌を続けていけば今よりもっと成功できるだろう。インターネットを駆使してデビューのきっかけを掴んだ頑張りや、学校でイジメにあった過去など、「黒船」のめずらしさを除けば日本受けする要素もまだまだある。もっと「私は選ばれて日本に来た」という自信をもって活動してほしい。

今のところ、幸せな生活ぶりをみせるアグネス・ラムはリア・ディゾンの大先輩で人生の成功者。妻、母としてはもうじき並ぶが日本のアーティストとしてもう一花咲かせれば、リア・ディゾンはもっと勝ち組になれる。いつの時代も少年たちの心を一瞬だけ病にかける麻疹（はしか）のような黒船アイドル達。彼女達は甘いウィスキーボンボンのように懐かしく心を酔わせてくれるのである。

・ 三洋物産『CRA大海物語スペシャルWithアグネス・ラム』

（編集部：宇佐木野ミミ）
・意外に純情！黒船アイドルの正体。リア・ディゾン

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