事務所、工場、研究所をまたにかけて活躍できる職場
奥行き1200mの広大な敷地に突撃訪問したハニーの目の前に現れたのは、事務所、工場、研究所が連携し合って生み出す、最先端の「鉄」加工製品の数々。その開発の舞台裏にきゃんちが迫る!
テックハニーきゃんちです。さて、今回訪問するのは表面処理鋼板を製造している企業さんです。ひさしぶりの工場見学ということで、日本が誇る鋼板加工技術の現場をじっくり偵察してきます。また知らない世界をのぞくことができることにちょっとワクワク♪ では、行ってきます☆
今回訪問した企業:JFE鋼板株式会社
1913年創立。JFEグループの薄板建材事業の中核を担う企業として、めっき鋼板やカラー鋼板などの表面処理鋼板の製造を核に、成型加工の優れた技術を生かし、住宅用構造部材や建材も製造している。また、ユニークな薄板オリジナル製品の研究開発にも取り組んでいる。
今回ターゲットとなるエンジニアは、技術管理部技術室主任部員の鐘ヶ江さん。工場のライン管理責任者を10年近く務めたあと、現在は製造部と研究開発や営業部との橋渡し役として、製品の検討段階からかかわっている。素顔は「子供と遊ぶことが楽しみ」というよきお父さん。

■クローズアップ1:お仕事の中身
きゃ:こんにちは! テックハニーきゃんちです。あの、鐘ヶ江さんのお仕事の中身を伺う前に、まず「表面処理」ってどういうことなのか教えてください。
鐘ヶ江:ここ千葉製造所で行っているのは、鋼板にサビ防止や長もちさせるために亜鉛などのめっき処理をしたり、意匠性を高めるためにカラー処理をしたりしています。処理された鋼板はお客さまのところで、いろいろなものに加工されていくんですよ。
きゃ:えっ、これ鉄板なんですか? まるで煉瓦みたいな色と、質感もざらざらしてます!
鐘ヶ江:これは屋根に使われるものです。屋根や壁など見える部分に使われるものは、自然な風合いや色合いを求められることが多いんですよ。
きゃ:処理をする前のものはピカピカしていて、いかにもスチールという感じ。これをいろいろと加工していくんですね。
鐘ヶ江:ええ。このメタリックな鋼板を加工していくのですが、お客様の要求はさまざまです。例えば先ほどの煉瓦のような加工などは、微妙な凹凸の質感やランダムな模様を再現させて、しかも製品にムラを出さないようにしなければならない。研究も製造も、試行錯誤しながら製品化していきます。
きゃ:コイルは、きれいにめっきされた鋼板ですよね。大きいですねえ、乗っかって遊んだりしたくなっちゃう♪
鐘ヶ江:いやあ、やめたほうがいいですよ。大きいものでコイル1巻き20tくらいありますから。
きゃ:20t! こわい〜、つぶされるどころの話じゃないですね(汗)。工場には、製造、研究開発、営業など、いろいろと役割があるかと思うのですが、鐘ヶ江さんの技術室というのは、どういう部署なのでしょう?
鐘ヶ江:営業からあがってくるお客様のニーズや、研究所が新しく開発した技術を、いかにコストカットしながら実際に製造していくかを検討し、設計し、製品化までもっていく役割を担っています。営業や開発のアイデアと、製造ラインとの橋渡しであり、製品を具現化するキーとなる部署です。
きゃ:実現可能かどうかを判断するんですか? 工場のキャパとか、技術とか、コストとか、いろんなことを知っていないと判断できませんよね?
鐘ヶ江:そうなんです。ラインの稼働を阻害することなく、新しい製品を作るにはどうすればいいかなど、製造の現場と開発と、両方の知識が必要です。私は昨年7月までは製造部でラインを直接管理していたので、製造のことがひととおりわかるところが強みですね。
きゃ:製品がどうやって世に出て行くか、全体がわかって楽しそう!
鐘ヶ江:まさに、そこが今の仕事のやりがいなんです。製品が実際にでき上がるまで責任がありますから。
きゃ:そうやって作られた鋼板が、いろいろなものになっていくんですものね。
鐘ヶ江:ええ。うちで生産する表面処理鋼板は、消費者に直接届く商品ではなく、お客さまのところで屋根や壁、あるいはホワイトボードやガスコンロみたいなものに加工されていくので、この状態ではイメージしにくいとは思いますが、みなさんの身近なところで役に立っていくものですから、やりがいがありますよ!
例えば先日、当社で、製薬会社と技術提携して、ゴキブリを寄せ付けない鋼板を開発したのですが……。
きゃ:ええっ、鋼板でゴキブリを退治できるんですか!?
鐘ヶ江:はい、忌避効果が確認されています。テレビやパソコンなどの内部は暖かくてゴキブリの巣になりやすいので、この鋼板は応用範囲が広いでしょうね。
きゃ:ゴキブリを寄せ付けない家電、なんて発想をしたことがなかった! もう、今すぐ欲しいです、そういう商品! すごく苦手なんですよ〜、ゴキ…(泣)。
鐘ヶ江:おかげさまで、お客さまの反応も上々です。
きゃ:鋼板はいろいろなところに使われる素材だから、アイデアも無限ですよね。今まで鋼板っていう素材そのものに注目したことはなかったです。また世界が広がった感じがします♪

■クローズアップ2:お仕事の職場環境
きゃ:では、鐘ヶ江さんの普段の職場を案内していただけますか?
鐘ヶ江:普段私が仕事をしているデスクです。フロア全体で50人くらいいます。毎朝全員でラジオ体操して、全体ミーティングをやっています。
きゃ:ラジオ体操って目が覚めるんですよね〜、懐かしいなあ。全体ミーティングって何をするんですか?
鐘ヶ江:稼働報告やスケジュールの確認など、全員が共有しておいたほうがいい情報について周知するものです。それから個別ミーティングを行い、設計も製造も、今の仕事にかかわっている人たち同士が集まって具体的に現在の問題について話し合います。製造ラインは24時間稼働しているので、何かしら検討事項は起きてしまうんですよ。
それが終わってから、仕事が始まります。デスクで資料を作ったりもしますが、研究所に行ったり、工場で製造の人間と話し合ったりと、席にいないことも多いですね。
きゃ:こちらが研究所ですね。さきほどのゴキブリを寄せ付けない鋼板も、こちらで研究を重ねて生まれてきたんですか?
鐘ヶ江:そうですね。これはメッキラインがコンパクトに再現されていて、実験ができるようになっているものです。ラボレベルでの試作はこれで行います。ほかにも走査電子顕微鏡や蛍光X線分析器はもちろん、いろいろな設備があって表面処理から建材製品の開発まで、さまざまな研究が行われてます。
千葉製造所は事務所と工場と研究所がすべて同じ敷地内にあるので、連携を取るのに便利なんです。やはり連絡は密にとる必要がありますから。
きゃ:事務所からこの研究所まで車で連れてきていただいたのですが、敷地が広いですよね。どれくらいあります?
鐘ヶ江:道路沿いに、縦に1200mほどあります。私の見ているめっき処理をする第1工場は事務所から近いので助かるのですが、事務所からいちばん遠い第3工場まではけっこう歩きますね。
きゃ:1kmって、東京だとひと駅の距離ですよ(笑)。いい散歩になるかも。
鐘ヶ江:梅雨時はびしょぬれになりますけどね(笑)。こちらが第1工場です。
きゃ:うわあ、広い! こんなに大きな工場は初めて来たかも。たくさんのコイルがあって、大迫力! コイルをつかんで移動させる機械が、巨大なUFOキャッチャーみたいです。そこでストップ、もうちょっと下ろして、そこ! とか言いたくなる(笑)。
鐘ヶ江:工場に入るときは作業衣とヘルメット、防塵めがねが必須になりますが、テックハニーさんにも着ていただいていいですか?
きゃ:あ、まったく平気です。ヘルメットなんて滅多にかぶらないから楽しい♪ コスプレみたい♪
鐘ヶ江:よくお似合いですよ(笑)。こちらでめっき処理をしたり、床材の加工をしたりしています。迫力あるでしょう。
きゃ:はい。製品が作られていくのを間近に見られるのは、設計だけとか、机で考えるだけとかよりも、お仕事に実感が伴うというか、やりがいがありそうですね。オフィス、工場、研究室と見せていただきましたが、鐘ヶ江さんがお好きな場所はどちらですか?
鐘ヶ江:そうですね、めっきラインに冷却工程を行うタワーがあるのですが、その屋上から外を眺めるのがちょっとした息抜きだったりします。
きゃ:一般の人には行けない場所ですね。この広大な工場を一望できるのは気持ちいいだろうなあ。……≫続きはこちら

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