11日、漫画家の雷句誠さんが、自身の原稿の紛失をめぐって小学館に損害賠償を求めていた訴訟の和解成立について、自身のブログ『雷句誠の今日このごろ。』で和解内容を公開し、「裁判官と言う、公平なる立場の人の口からこの意見を出されては、もう、あきらめるしかありません。」と無念な想いを綴っている。

雷句さんのブログ『雷句誠の今日このごろ。』に11日にエントリーされた”和解成立。そして・・・”と題された記事には、今回の和解内容と共に、達成することが出来なかった「悔しい事が2つ。」記されている。

雷句さんがいう悔しいこととは、「和解条項案の1の文内にて、「漫画原稿についての美術的価値に対する配慮を欠き」の一文を加えれなかったこと。」と「「共同提言」が成立できなかった事」の二つ。特に、この共同提言については、弁護士である小野智彦さんが作ってくれたものだそうで、内容を見たときはなんとしても実現させたいと雷句さんも思ったのだという。しかし、雷句さんのブログによると「この提言は全く小学館側で受け付ける事をしてくれませんでした。」という。この「共同提言」は、創作者やその作品・原稿を保護する内容となっており、逆に、これだけのことを提言しなければならないほど、創作者やその作品をいい加減に扱っているのかと、小学館の体勢について呆れてしまう内容だ。

雷句さんは「やはりこの共同提言までは成立させたかった。「弱い立場である漫画家」に何か頼りになる柱を作りたかった・・・残念です。」と綴り、「自分を応援してくださった方々、特に応援してくれた漫画家さん達、ごめんなさい。」と無念の様子。また、小学館側からは最後まで漫画原稿への美術的価値を認める意思が見られなかったという。

いまや、日本文化の一つとして海外でも評価の高い漫画。出版社こそが、誰に言われるより先にその価値に対して敏感でなければいけないのではないだろうか。今回の雷句さんの提訴がきっかけで、図らずも漫画業界には一つの波紋が広がったが、今後はこの波紋を消すことなく広げていってほしい。

(編集部 北島 要子)

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