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住民のエゴか? 伐るか、残すか、東京下町・中川沿いの植栽(上)

2008年11月12日09時32分 / 提供:PJ

pj
住民のエゴか? 伐るか、残すか、東京下町・中川沿いの植栽(上)
これらの「樹木」が歩行者の通行の支障になっているのだろうか?(撮影:穂高健一、11日、東京・葛飾) 写真一覧(5件)
東京・葛飾区の中央部に一級河川の「中川」が流れている。水害対策で1975年前後には、草土手からコンクリート製の護岸に変わった。東京湾の河口に近い護岸道路の路面には、200メートルのピッチの距離表示板が埋め込まれている。奥戸・立石地区の護岸はジョギングおよびウォーキング・ロードだ。動力車両はいっさい通行できない。

 護岸道路に沿った花壇には、ツツジやサツキの植栽(しょくさい)がつづく。両岸で延べ10キロくらいはあるだろう。開花は五月前後で約1カ月間は楽しめる。残る11カ月は単なる緑の葉っぱで、殺伐(さつばつ)としてコンクリート道路だ。こうも長い距離なのに、なぜ2種類の花だけなのか。行政としては、四季折々の花を咲かせるには維持費の面で難がある。限られた予算内の選択だったのだろう。

 東京下町の葛飾は、町工場や住宅の密集地で、空地は少ないところ。住民は護岸の植栽の切れ間(わずかな空間)を利用し、草花や低潅木を植えている。水をあげたり、肥料をあげたり、手入れをし、四季折々に花を咲かせる。行き交う人の目を楽しませている。

 奥戸橋に近い右岸の植栽に、10月半ばから小さな異変が起きた。柿、ビワの木、ダツラ(エンジェルトランペット)の花など約6本の枝に、『この「樹木」は車両や歩行者の通行時に支障になる怖れがあるため来月中旬に「伐採」を行います(公園管理事務所・電話番号)』という短冊がとり付けられたのだ。

 住民にすれば、ふだん花や果実の生育を観て楽しんでいるのに、「なぜ」という疑問が生じる。短冊をのぞき込む人の声を拾ってみた。『サツキの植栽に、車両や人間が通るわけがない。花壇に入るのは、犬くらいじゃないのか』という侮った意見が多かった。『せっかく四季に楽しんできたのに、何も伐(き)らなくてね』とか、『行政がサツキだけでなく、四季の花を植えればいいんだ』とか。『中川はかつて桜の名所だった。行政は30年前に勝手に桜を伐採して、こんなサツキばかりの護岸にして』という反発も聞かれた。それでいて行政のやることだ、楯突(たてつ)いてもしかたないと、ほとんどがあきらめ顔だった。

 葛飾区公園課の公園管理所の担当者には、なぜ伐採なのか、と電話で取材してみた。一部住民から苦情が寄せられたのだという。植栽のなかに車や人が通らないのではないか、という点について聞いてみた。「苦情を申し出た住民がそういいますので」と歯切れが悪かった。

 一般的に行政に苦情をいう人は、とかく自分は正しい、間違っていない、回り(住民)の考えを代表している、という態度で抗議してくるケースが多いらしい。その実、個人的に不都合を感じるとか、なにか別の意図とか、住民特有のエゴがあって抗議することもあるようだ。

 苦情を申し立てた住民がいう、『「樹木」は車両や歩行者の通行時に支障になる』は、住民の大多数の意見を反映したものとは思えない。護岸道路を行き交う住民からヒアリングしたのか、と聞いてみた。「反論や意見もあるでしょうから、短冊に電話番号を書いて、意見を待っているんです。(約半月が過ぎたが)、まだ電話は一本もありません」と説明がなされた。【つづく】

■関連情報
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一

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