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3分間スピーチのコツを見つけたぞ。話術を磨けば、人生の益になる(下)

2008年11月12日06時22分 / 提供:PJ

pj
3分間スピーチのコツを見つけたぞ。話術を磨けば、人生の益になる(下)
桑原妙子講師は、デーサービスで、お年寄りに行う、切り絵作りを参加者(他の講師)に体験してもらった。小道具はスピーチの効果を高める。(撮影:穂高健一、4日、東京・新宿区)
 (中)からのつづき。NPO法人・シニア大樂の『講師のための話し方講習会』の参加者は、経験豊かなシニア層だ。講師歴の長いベテランでも「3分間スピーチ」で自己研鑽を重ねている。事前準備をする人、アドリブで話す人、さまざまだ。キャリアを問わず、3分間の制限時間にぴたり納まるのは難しいようだ。

 「あのー」「えっと」「考えてこなかったもので」「毎回似た話ですが」という前置きなどが入り込むと、3分間で話せる内容がどんどん縮小していく。2分30秒になると、タイムキーパーが『あと30秒』のカードを出す。制限時間になれば、『時間です』のカードを示す。スピーチが終わると、それぞれに2分53秒とか、3分08秒とか、タイムが教えられる。数秒の狂いも、講師たちは一喜一憂している。

 桑原妙子さん(東大和市)はデーサービスのなかで、お年寄りに行う、切り絵作りを講師に体験してもらう試みだ。糊(のり)と折り紙(赤いリンゴの切り取り線)と白い台紙を全員に配った。素手で切り取り線に沿って、リンゴを抜き取る。そして、台紙にはり付ける、という単純なのだ。次は赤いハートが配られた。「今度は片手だけで、ハートを切り取ってください」と壇上から話す。受講者たちは片手での切り抜きはできない。

 「脳梗塞で倒れた方は、片手が不自由です。皆さんがいま体験したように、年取った身体障害者は一つ動作が大変なんです。必死なんです」と実体験から知らしめた。片手でできないときはハサミをつかう。障害者が切った四角いハートをみせた。形は不満足なハートでも、出来上がると、障害者の喜びになるといい、福祉施設のデーサービスの実態を示した。

 角本陽一さん(さいたま市)は、ジョークを交えたスピーチだった。100歳以上の長寿の方が、全国に3万6000人います。女性が3万人で、約8割。『なぜ、女性が長生きできるのか。それはムクチだからです』と聞き手に、オヤッと思わせる。一般的に考えると、女性は多弁で、無口とは結びつかない。

 「寡黙は金、雄弁は銀」という、諺からも反する、と思われるでしょ、と誘い込む。ホワイトボードには『無口』と書く。このムクチではありません。『六口です』と書く。女性は10人集まれば、一人があちらこちら6人と話せる。6つの口を持つ。そのうえ、一つ話題でもペチャクチャしゃべり続けられる。「おしゃべりは脳を活性化させる。人前で話すのは若返りできます。それが長生きの秘訣です」、と結んだ。

 坪根みどりさん(江戸川区)は、2日前に救命救急の講習会を受けてきた。「この訓練を受けた方は、どの程度いらっしゃいますか」と手をあげさせる。それだけでも、聞き手は参加意識になる。

 心肺蘇生と人工呼吸の実習を語る。倒れた人の胸を押したり、息を吹き込んだり。「胸部圧迫30回と人工呼吸2回をくり返します。思いのほか体力が必要です。何回やれば可、というものではなく、救急車が到着するまで、くり返す」。それは実に大変だと、訓練の体験を語る。

 AED(自動対外式除細動器)の使用方法も教わりました。坪根さんは都内で「歴史散歩」のボランティア・ガイドを行っている。「散策に参加した人が倒れたら、必死でやります」と誓った。そのうえで、全員が救命救急の訓練を受けるように、と勧めた。

 平井幸雄さん(八王子市)は、元大手電機メーカーの社員だ。20代から落語に取り組み、定年退職後は「三遊亭円熟」を名のる。「落語に取り組むと、ストーリーを憶(おぼ)えるから、脳を活性化します」と話す。短い落語でも5、6分で、400字原稿用紙にすると5、6枚の長さになる。脳をフル回転させて憶えることになる。

 落語は会話と会話で、展開していくものだから、「登場人物の使い分けが重要です。同時に、その人物になりきることです」と話す。聞き手はそれで情景を想像する。
 過去は先輩の噺(はなし)を聞いて憶えていた。最近はICレコーダー(1万円台もある)で、録音して何度も聞き、憶えていく。名人の落語家がCDで発売されている。便利な世のなかになった、と落語口調で終えた。

 講師たちの「3分間スピーチ」から、コツがふたつ読み取った。一つは、会話は短く5W1Hで、要領よく話す。もう一つはユーモアを加える。これらを意識して話せば、聞き手に好印象を与える。それらが身につくほどに、日常生活、ビジネスの場で、多くの益につながってくるはずだ。【了】

■関連情報
NPO法人・シニア大樂
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一

関連ワード:
落語  身体障害  脳梗塞  人工呼吸  AED  
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