一方のマガリャエスは「ブルーシェスは確かに右のパンチが強いだろう。でも、寝技になれば何もできない。2分以内に腕十字で勝つよ」と、彼もまた譲らない。

試合に向けて、チーム・ノゲイラが最後のトレーニングを行っている最中に、チーム・ミアの悪戯リーダーであるクリジストフ・ソジンスキーが、ホームで動き始めた。

スリーピングバッグに黒いビニール袋をかぶせ、ホームの庭から船の舵のような飾りを運びこむと、ロウソクを並べ、何とも巧妙にブルーシェスの墓を作ってしまった。ご丁寧に2008年の死亡年まで刻み込まれている。

しかし、練習を終え部屋に足を踏み入れたブルーシェスは、「これまでで最高の悪ふざけだよ」と笑顔を浮かべるのみ。彼にとって本当の悪夢は、ファイトデーを意味していた。

打撃が弱点のはずのマガリャエス。しかし、打撃を貰わぬよう遠い間合いからローやミドル、そしてハイキックを打ち込み、ブルーシェスに得意の右パンチを打たせない。

と何を思ったか、ここでブルーシェスはテイクダウンを仕掛けた。ケージにつまったマガリャエスは、そのままジャンピングガードをとり、着地と同時にあっさりとスイープに成功する。

そのままマウントを奪ったマガリャエスは、ゴゴプラッタからブルーシェスの左腕を右脇の下に挟み、一気に腕十字を極めてしまった。

あっという間の一本勝ち。ヴィニー・マガリャエスがその力のほどをまざまざと見せつけた勝負に。TUFシーズン8、第7週を終え、ついにチーム・ミアが先行する形となった。現時点の生き残りメンバーは、以下の通りだ。

■チーム・ミア
クリジストフ・ソジンスキー
ヴィニー・マガリャエス
エリオット・マーシャル
ジュニー・ブローウィング
デイブ・カプラン
ジョージ・ループ

■チーム・ノゲイラ
ライアン・バダー
カイル・キングスベリー
フィリップ・ノヴァー
エフライン・エスクデロ
ジョン・ポラコウスキー