混迷を極めるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)監督人事問題。その根底には北京五輪における、星野仙一監督率いる日本代表チームの惨敗があることは誰の目にも明らかで、その根は限りなく深いのだろう、WBC体制検討会議発足後も監督人事は発表されない。

22日には、渦中にあった“監督候補の一人”星野氏が自身のホームページで辞退を発表したが、その前後には、イチローや松坂大輔ら人気選手がスポーツ紙で星野氏を批判するコメントを出すなど、多くの賛否が挙がった。

今回の一件では、選手が持つ“星野アレルギー”が表面化した格好となったが、27日発売の「週刊ポスト」では、“星野仙一「WBC監督辞退」の真相は「鉄拳制裁」醜聞だ!”と題した特集を掲載。その内容は、なんとも驚くべきものであった。

同誌のインタビューに応じた野球評論家の江夏豊氏は、「北京五輪に行った人間から漏れ伝わっているのは、“もうあの人とは関わりたくない”などといった星野さんの批判ばかりだからね。オレに耳にも入ってくるのだから、当然選手も知っている。そんな評判の監督が指揮をするチームで一緒にやろうという選手がいるのか、疑問だよね」と話している。

また、江夏氏は同誌に「星野さんが監督をしていたチームの選手を、北京五輪の時に、ベンチ裏で殴ったという話を聞いた時はオレも耳を疑ったよね」と語っており、星野監督といえば現役監督時代も“鉄拳制裁”で有名だったが、これが北京五輪の舞台でも起こっていたというのだ。

イチロー、松坂に代表される相次ぐ“星野批判”はさておき、星野氏の鉄拳制裁が事実であるなら、これはまた別の問題としてクローズアップされることになりそうだが・・・。