「♪なんでだろう〜」でおなじみ“芸人界のCHEMISTRY”ことテツandトモが、結成10周年を機に、アーティスト活動へ向けて本格的に動きだすようだ。
 去る10月3〜5日の3日間、築地ブディストホールにて盛況のうちに行われた結成10周年記念ライブ『テツトモ宝箱』の会場内で、10周年記念CD『旅 〜 僕たちの風景』(発売元・GOHAN RECORDS、販売元・バウンディ)が10月29日のリリース前に先行発売されたのだが、これがなんとギャグ成分一切ゼロ!の超二枚目路線なのである。

 収録された全5曲はすべてオリジナルで、参加スタッフがじつに錚々たる顔ぶれ。今年3月にテツトモ参加で発売されたミニアルバム『歌合戦 〜桃鉄20周年記念アルバム〜』の制作者、さくまあきら・田村充義の両氏がこちらでもプロデュースを担当し、サザンオールスターズの関口和之氏・池毅氏・小室みつ子氏らが楽曲を提供(さくま氏は作詞にも、またトモ自身も作詞・作曲で加わっている)。
 齋藤清貴氏撮影によるジャケット写真も限りなくシブい。アップで収まったテツトモ2人の顔は、笑みをたたえたいつもの芸人の顔ではなく、伏せ目の真顔。まさしくアーティストの顔なのだ。

「GOHAN RECORDS」サイト内『旅 〜 僕たちの風景』試聴&通販ページはこちら。

 アルバムのテーマは「旅」。心の旅あり、叙景詞あり、冒険心あり、旅情あり……スタッフそれぞれの解釈で曲が仕上げられ、それにテツトモが持ち前の伸びやかな声で歌い上げる。今さらだがこの2人、ホントに歌がうまい。「歌うま芸人」の枠はすでに越えているカンジだ。中でも『僕たちの風景』と『青森にて』は、絶妙なアレンジも相まって、しみじみ名曲である。また、『遠くをみつめて』はアイドルのような明るい曲調で、ジャニーズのユニットにカバーしてほしいくらい。これはこれで、テツトモの新しい一面が垣間見える注目曲だろう。

 もともと歌手志望(テツ)と俳優志望(トモ)だったのに、いつの間にか芸人をやることになり、そちらで大ブレイクしてしまった2人。3年前にも一度、「哲智」名義でアーティスティックな『おいら。』という曲をリリースした経験を持つが、今回は最強のスタッフの協力を得て、より一層本腰のように見受ける。
 いわゆる「10年ひと区切り」の境目、この記念CDが芸能界人生の大きな転機になりそうな気配は十分ある。もっとも、芸人・テツトモのファンからすれば、「たまにはジャージ姿で『なんでだろう』もやってね〜!」というのが本音かもしれない。

<参考>
テツandトモOFFICIAL HOMEPAGE

(編集部:尾張家はじめ)
 
-ITからセレブ、オタク、事件・事故まで。スルーできないニュース満載-
TechinsightJapan(テックインサイトジャパン)はコチラから!