――次はこういう作品を作りたいというイメージはありますか?例えば、自分で曲を書いてみたり。

上木:曲は、余裕ができたらやりますね(笑)。曲を書いていないと言ったら嘘になるので、実を言うならば書いてはいるんですけど、ただ、今は何かもっと違うことに興味があったり、例えばグッズとか服を作るとか、ライブが始まればステージの構成とか。あと、今で言えばファンクラブもあるので、どうしたらより面白くなるんだろう?とか。そういう色々なコマゴマとしたことの方にすごく興味があって。スタッフと混じって一緒に「あーでもない」「こーでもない」「あっはっはー!」ってやってるので。そういうのに時間を費やすと、何かと時間が削れていって、「まぁ、曲は書ける時に書こう」みたいな(笑)。

――今、頭の中にある、やりたいことの優先順位で言うと、もっと優先したいことがあると。

上木:そうですね。例えば曲も詞も書いて、歌も歌って、ディレクションもして、なんやかんや確認もして、ウワァー!ってなって、「あれもこれも」って言ったら多分、楽しくなくなってくると思うんですよ。腹八分目ぐらいで、上手く自分自身が安定したら、曲も書けたらいいなと思ってますね。

――書いてみたい歌詞のテーマはありますか?

上木:でも、その思っていたものは、今回書けてるかも。「何のために生まれてきたのか?」ということとか、「今、この瞬間も過去になる」ということとか。だからこそ、大切なものもあるし、大切なものを失っても前に進んで行かなきゃいけない、ということを上手く相手にも、聴く側にも伝わりやすく書けたかな、とは思いますね。

――現時点で書きたかったことは全てこのアルバムの中に書けたという、達成感はかなりあると。

上木:バリバリありますね。「どうだぁー!」って感じです、ほんっとに。「よくやった!」みたいな(笑)。

――では、次はいよいよライブですね。

上木:そうですね。もう本当に「いざ、このアルバムを引っさげて」というのが適した言葉だと思いますね。

――夏とか海とか今後、苦手なものを克服していきたいと思いますか?

上木:海とかは別に克服したって何のプラスにもならないので、別に克服するつもりはありません(笑)。だって逆に引き込まれて、病院送りになっても嫌なので。そういう身の危険を感じることは止めときます(笑)。だけど、やっぱり自分の知性とか感性を養うには、例えば色々な物を見たり、色々な所を歩いたり、色々な物を食べたりするのは大事かなという。自分の同じ殻にいるんじゃなくて、それをちょっと飛び出してみたいなとは思いますね。

――まずは、ライブを楽しみにということで。

上木:是非、遊びに来て下さい!

第1回「コンセプトは“リアルなもの”」(2008年09月10日)
第2回「一言二言、自分の思っていることを言えたらいい」(2008年09月17日)
第3回「ライブが終わると抜け殻みたいになる」(2008年09月24日)
第4回「simple is best」(2008年10月01日)
第5回「いざ、このアルバムを引っさげて」(2008年10月08日)

上木彩矢 ニューアルバム「Are you happy now?」特集