「絶対的なアルデンテは無い!」by片岡護
2008年10月07日09時30分 / 提供:livedoor
〜ディ・チェコイベント@東京・西麻布『アルポルト』
「アルデンテ」。パスタの理想的な茹で上がり状態を指すこの言葉は、もはや食通だけのものではない。『ボナペティ(いただきますの意)』『ボーノ(美味しいの意)』と並んで、いまやスローフード大国・イタリアの言葉の中でも、最も日本語化している一つであると言っても過言ではないだろう。
しかしながら、この「アルデンテ」という言葉自体が実に日本的というか、曖昧さを持った言葉だということは、あまり知られていない。
例えば、日本におけるイタリアンの第一人者・片岡護シェフにして「絶対的なアルデンテは無い」と言わしめるほど。
その真意とは、いかなるものか?
今回、その片岡護シェフがオーナーを勤める名店、東京・西麻布『アルポルト』にて開かれた、シークレットパーティーに呼ばれる機会を持った。元祖“予約が取れない店”であり、これぞ“秘密の隠れ家”として佇む高級イタリアンに、夜な夜な集まる紳士淑女たち。繰り広げられたイタリアンの饗宴で知らされた、パスタの真実とは!?

和気あいあいムードの
DECECCO EVENT
バブル期終盤にて“ボナセーラ系”と呼ばれたイタリアンが乱立していたのもこのエリアから遠くはない。
※いまの若い子には決して通じないであろう“ボナセーラ系”とは、入店するや否や日本人とイタリア人の店員達が陽気に「ボナセーラ!(こんばんはの意)」と声をかけ親しげに近寄ってきた、イタリア文化を少し味わったような非日常感を味わえるイタリアンレストランの総称である。
バブル期がそういった“飾り”を愛でた時代であったなら、いまはまさに“リアル”を追求する時代。折しも、食意識の高まりや食材の高騰といった食卓を急襲する背景もあり、かつて華やかでしかなかったイタリアンからも「スローフード」や「カーボローディング」なんていうリアルな文化が輸入されつつあるこのご時世だ。
そんな“ボナセーラ系”もとっくに絶えた東京・西麻布に、四半世紀前から存在する一軒のイタリアンリストランテがある。
西麻布交差点から富士見坂へ向かう小道を少し登った中腹にある青い看板。
六本木ヒルズを見上げる控えめな場所においても異彩を放つのは、日本におけるイタリアンの第一人者・片岡護シェフがオーナーを勤める、『アルポルト』である。
西麻布の喧噪を離れた隠れ家は、予約が取りにくい名店として著名でありながら、オーナーの片岡護シェフは連日各メディアに登場し、イタリアンさながらな気さくな風采で人気を博している。
その夜、『アルポルト』を貸し切って開かれたのは、ディ・チェコ×@nifty 厳選レストラン 特別タイアップ企画「体験!厳選レストラン 片岡シェフの絶品イタリアンを愉しむ夕べ」。リアルな食意識がますます高まる時代に、それこそ美食のアルデンテ(最高の状態)を吸収すべく、片岡護のもとに40名が集った。
今回のテーマは、高級イタリア製パスタ『DE CECCO(ディ・チェコ)』。
スーパーのパスタ売り場に輝く“ディ・チェコ・ブルー”のパッケージは、パスタを普段あまり食べない方も見覚えがあるだろう。片岡護シェフが「ディ・チェコなしではやっていけないようになってしまった(笑)」とまで言わせてしまう、ディ・チェコにこだわり続ける秘訣は、やはり“パスタの品格”のようだ。
例えば、世界的な小麦価格の高騰で、消費者の眼はよりますます厳しくなっている昨今、ディ・チェコは善戦しているという。その理由が、「ディ・チェコは日本酒でいうと、大吟醸」(日清フーズ 技術担当者)という言葉に裏打ちされた、贅沢な作りなのだという。数値こそ企業秘密とかたく念押しされた上で打ち明けてくれたのだが、同量の製品を作るのに通常のパスタより相当量の小麦が必要で、小売り価格の差では消費者側に圧倒的に有利だと話す。輸入販売を続けている所以も、同様のものを国内で生産すると軽く2倍以上のコストがかかるという試算の結果のようだ。
片岡護シェフの、いつもの『アルポルト』を楽しんでもらいたい、というアイディアで、料理の構成はディ・チェコのパスタだけでなく、前菜からデザートまでフルコースがふるまわれたのだが、やはり話題は常にディ・チェコに戻ってくる。参加者の多くが、自身の調理・美食体験からディ・チェコに対する高い意識を持ち寄っているからだろうか。
さらにイベントは、カリスマフードアナリスト藤原浩さん、小野茜さん、瀬川あずささん、勅使川原郁恵さんを特別ゲストとして招き、それぞれのパスタ哲学やディ・チェコにこだわる理由、美食体験を参加者と共有した。「ここアルポルト以外でディ・チェコを食べられる店は?」のヒソヒソ声も、また開放的なイベントならではの声であろう。
テレビの中でこそ気取らない印象であった片岡護シェフは、実にその何倍も飾り気のない感じであった。参加者全員にワインを注ぎ、コミュニケーションの丁寧さはスタッフ随一であり、自らがパスタをサーヴする姿に、感動すら覚えたほど。計30分以上に及ぶ質疑応答や対話シーンは最高潮の盛り上がりを見せる中、特に一つの質問が印象的であった。
質問者「某テレビ番組でパスタを茹でるときは、秒単位で計らないといけないと言ってましたが、究極的なアルデンテとは?」
片岡護「ないです! アルデンテっていうのは人によって全部違うんですから」
イタリアの日本総領事館専属コックとして鍛えた経験を踏まえて、「アルデンテはない」と説くそのコンセプトこそが、まさにイタリアンであり、ある意味の和の心でもあるのではないか、と店内が一つになったような気がした。
確かに、アルデンテというのは人によって全部違うわけであり、違うはずであり、違うべきであるのだろう。パスタのパッケージに書かれている表示はあくまで“目安”であり、自分のアルデンテは自分が決めて良いのである。
なるほど。今度、誰かにパスタを振る舞う際には一つ、言いたいウンチクになりそうだ。
*
さて、イベントは大盛況のまま終了し、おみやげのディ・チェコ袋を持った参加者の面々は、思い思いのアルデンテをイメージしながら、店を後にした。アルコールは食前酒とグラスワイン赤白1杯づつと規定されていたはずのイベントも片岡護シェフの愛想のよい振る舞いによって、ホロ酔いを大幅に超えた参加者一同であった。
日清フーズでは今後も同様のイベントを考えているという。
もし機会があれば、是非参加してみてはいかがだろうか?
それまでに、ディ・チェコを茹でてみて、自分なりの“アルデンテ”を見付けておくことを、強くおすすめしたい。
【関連リンク】
・イタリア製の人気パスタ『DE CECCO(ディ・チェコ)』について(日清フーズ)
・片岡護シェフのイタリアンリストランテ『アルポルト』(livedoor グルメ)
・[イベント情報]片岡護シェフの絶品イタリアンを愉しむ夕べ(@nifty 厳選レストラン)
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