炎上する車※画像はイメージ

英語には「車の運転をするまでは本当の罵り方を知らない」という表現があります。
"You don't learn how to swear until you learn to drive."

もちろん欧米に限らず、ひとたびハンドルを握ると豹変してしまう人がいます。

安全に運転してくれるなら少々人が変わろうといいのですが、とある女性があまりに頭に来て怒りのあまりブチ切れ、アクセル全開でエンジンをふかしたのですが…

その結果、車ごと燃えてしまったのです。

この事故で亡くなったのは、セレナ・サトン-スミスさん54歳で、アクセルを踏みっぱなしにしたまま焼死という不幸な結果となりました。

事故が起きたのはイギリスの静かな田舎道。

警察の調査では、ポーラ・スモールさんが道をまっすぐに走っていると、横道からセレナさんの運転する車が一時停止することなく飛び出してきたそうです。

衝突を避けようとポーラさんは車を大きくそらし、道路わきの草地に入り込んでしまいました。

セレナさんが通り過ぎるときにポーラさんはヘッドライトを点滅させたところ、車を停めたので、ポーラさんもすぐその後ろに車をつけました。

そしてポーラさんが車を降りようとすると、なんとセレナさんは車をぶつけてきたのです。

ポーラさんは「ちょうどドアを開けて地面に足をつけたときに、ぶつかってきたのでドアに頭を強くぶつけ、恐ろさのあまり震え上がった」とそのときの様子を伝えています。

ぶつけた状態でセレナさんはアクセルを踏み続け、そのあまりの怒りを聞きつけた近所の人たちが集まってきました。

近所でアンティークショップを経営しているニコラス・ウィルモアさんが近づいたときには、2台の車から煙があがっていたと言います。

「前の車のタイヤはスピンしたままで、エンジンをふかしっぱなしだった。車の下から火が上がり始めていて、体の大きな女性が運転席にいたので、挟まって抜けられないと思ったんだ。車のドアを開けたら簡単に開いたんで、『車から降りないと火に巻き込まれる』と言ったんだよ」

ところが運転席にいたセレナさんは「失せろ!」とこぶしを振り上げて、脅すような態度を示し、ドアをバンと閉めてしまったそうです。

ニコラスさんは驚いてあとずさりしましたが、中の女性は怒り心頭だったと言います。

そこでニコラスさんは消火器を自分の店から持ってきて消そうとしましたが、そのときはもう炎は大きく燃え広がり、中は見えない状態でした。

「まるで本人に車から出る意思がなかったようだ」とニコラスさんは伝えています。

彼女が車から出られなかったということは無いと証言しています。

彼女は過去には躁うつ病歴があったと言います。

日本なら割と叩かれて終わりそうなニュースではありますが、英タイムス紙のサイトに寄せられているコメントには、精神疾患が彼女を殺す結果にまでなったと同情的なものが多いようでした。

お国柄が出ているのか、サイトの利用者層が理由なのかは分かりませんが、違いを感じてしまいました。

Woman burnt to death after setting her own car alight in road-rage incident - Times Onlineより

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