人気漫才コンビ・麒麟の川島明が、9月4日深夜放送の『アメトーーク』の中で、過去のハガキ職人履歴をしていた。中学時代に雑誌『ファミ通』や地元のラジオ番組にせっせとハガキを投稿し、「クラスのみんなは知らんやろーが、僕は有名人なんやで!」と密かに優越感に浸った……というちょっと暗い少年時代のエピソードを公開。あまりに現在のイメージと違う話に、スタジオの女性客も少々引き気味のひと幕だった。


ラジオの深夜番組や雑誌の投稿ページでよく掲載される常連投稿者を通称「ハガキ職人」と呼ぶ。発祥は、1985年前後のとんねるずのラジオ番組だという。
ハガキ職人から業界に足を踏み入れるパターンは多い。有名なところでは、『ヘキサゴン2』などの構成作家・北本かつら氏。週刊少年ジャンプの名物投稿コーナー『ジャンプ放送局』で「竜王は生きていた」というペンネームで年間チャンピオンとなり、その後業界入り。女性ピン芸人・だいたひかると結婚(その後離婚)したことで、再度ネット上でその名を広めた。また、『SMAP×SMAP』『ごきげんよう』などの長寿番組を手掛けた鶴間政行氏も、元は萩本欽一のラジオ『欽ちゃんのドンといってみよう』(ニッポン放送)の常連として知られている。

しかし、麒麟・川島のように「裏方」ではなく「出る側」になるハガキ職人は極めて珍しい。芸能人で他で知られているのは、同じ吉本所属の漫才師・レギュラーの松本康太。京都にいた学生時代、雨上がり決死隊とバッファロー吾郎がDJを務めたラジオに「ヤキニクパンチ」というペンネームで投稿していたという。珍しいところでは、「現在最も多忙な落語家」と言われる柳家喬太郎。落語家の似顔絵を落語雑誌に投稿して、毎号のように掲載されていた。今も、色紙にはプロ顔負けの達者なイラストを描き、ファンに喜ばれている。似顔絵といえば、脚本家・映画監督の三谷幸喜氏は学生時代、週刊朝日の『山藤章二の似顔絵塾』に似顔絵イラストを投稿し続けていた過去がある。文章でなく絵なのが意外である。

現代は雑誌の投稿コーナーなど介さなくても、ブログやSNSで好きなことを書ける時代。川島のような「密かな優越感」を楽しむ心理というのは、ネット世代にはもう生まれないかもしれない。もったいないような、そうでもないような……。

(編集部:尾張家はじめ)

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