機内

お客様への対処なら日本ほどサービスが行き届いている国もそうそうありませんが、ユーモアという面になるととたんに得点が低いのも日本です。

飛行機に乗ると乗務員だけでなく、最近は機長が自ら挨拶とともに機内放送をしてくれます。

日本の航空会社でも欧米にならってか、機長の放送を聴くようになってきましたが、ユーモア交じりということはまずありません。

実際にあったという、欧米のユーモアあふれる面白い機内放送をご紹介します。

1. 「非常に年配の乗務員のいるヨーロッパのフライト」と機長が述べたあと、「みなさま、自動操縦の高度に達し、まもなく機内の照明を消しますが、これはお客様の快適さと、乗務員の見栄えの向上のためでございます」

2. サウスウェスト航空での機長放送。「みなさま、喫煙できる場所は翼の上だけでございます。そこで火をつけられれば喫煙可能でございます」

3. 着陸時に乗務員が、「お手持ちの荷物は必ずお忘れのないよう確認してください。もしお忘れになる場合は私たちが欲しがるようなものをお願いします」

4. 「恋人と別れるには50の方法(Ways)がありますが、機内から外に出るには4つの非常口(Ways)しかありません」

5. メンフィスで雷を伴なう嵐の中を激しい着陸したあと、ノースウェスト航空の乗務員が放送した内容。 「頭上の荷物棚のドアをお開けの際はお気をつけください。 今の着陸ですべての荷物が移動したことは間違いないと思われます」

6. サウスウェスト航空より。「サウスウェスト航空245便、タンパ行きにご搭乗ありがとうございます。シートベルト着用の際は金属の留め金部分をバックルに挿入し、ベルトを引っ張って固定させます。他のシートベルトと同じ作りになっておりますので、この操作がわからない方は保護者/介護者なしでは公共の場に行かれないほうがよいと思われます」

7. 「急激な機内の気圧変動の際には、酸素マスクが天井から落ちてきます。その際には叫ぶのをやめてマスクをつかみ、顔の上にかぶせてください。小さなお子様のいらっしゃる方は、子供のマスクをつける前に自分のマスクを先に装着してください。もし2人以上の子供のいらっしゃる方は、お気に入りをお選びください」

8. 「到着地の気温は10℃で、まだら雲(直訳:壊れた雲)になっていますが到着までに修理してみようと思います。本日はご搭乗ありがとうございます。他人は、サウスウェスト航空ほど、お客様やお客様のお金を大切に思ってくれないことをお忘れなきようご注意ください」

9. 「お座席のシートは浮き具となっており、緊急時の水上への着陸の際は、それを使って岸まで漕いでいくためのサービスの品となっております」

10. 「当機をお降りの際には手荷物をお忘れのないようご注意願います。お忘れになった持ちものは公平に乗務員の間で分け与えられます。特に子供や配偶者を置き忘れないように願います」

11. パイロットのウェルカムメッセージ。「デルタ航空は、世界でも優秀なキャビン・アテンダントを誇っております。ただ残念なのは当機には乗っておりません」

12. サウスウェスト航空のソルトレークシティでの激しい着陸後、乗務員がスピーカーから「今のは非常に強い衝撃でした。みなさまがお考えになっていることはわかりますが、これは航空会社の責任でも、パイロットの責任でも、乗務員の責任でもございません。これはアスファルトのせいでございます」

13. テキサスのアマリロ行きのアメリカン航空での機内放送。その日は特に風と衝撃の強い日で、空港への最終アプローチではパイロットが極度に苦労しながらも無事着陸。その後、乗務員が「みなさまアマリロへようこそ。しばらくはお座席から離れず、シートベルトを着けてお待ちください。機長がとりあえず残った機体をゲートへ走行させます」

14. 完璧とは言えない着陸後、乗務員が「カンガルー機長が私たちを弾ませながらターミナルに到着するまで、お座席についたままお待ちください」

15. 到着のアナウンス。「本日はご搭乗頂きありがとうございました。次回にお客様が、圧力のかかった金属チューブで空を突き抜けて行きたい衝動に駆られたときには、ぜひUSエアウェイズをご利用ください」

16. ニューヨークを離陸し、快適な高度になってからの機長のアナウンス。「みなさま、私が機長です。この293便はニューヨークからロサンゼルスまでの直行便でございます。天候はよく、フライトはスムーズで快適と思われます。みなさまはゆっくりとお座りになって…おーまいがっ!! その後放送が途絶え、沈黙が続きました。しばらくしてから再び機長の声がスピーカーから聞こえてきました。「みなさま、先ほどは驚かせてしまって申し訳ありませんでいた。乗務員の一人が私のひざにコーヒーをこぼしてしまいました」

17. 最後は機内放送ではないですが、パイロットの報告書に書かれていた内容です。とあるフライトで機長は着陸の際に、かなり強く機体を滑走路にぶつけたそうです。この航空会社のポリシーで、機長は客が降りるときにはドアの前に笑顔で立ち、「ご搭乗ありがとうございました」と言って見送らなければいけません。この日の着陸があまりひどかったので、嫌味でも言われやしないかと客の目を見ることができなかったそうです。ようやく最後の一人になり、そのおばあさんが杖をついて降りながら言いました。「すみません、質問があるんですが、いいでしょうかねー?」「もちろんどうぞ」と機長。するとおばあさんは、「私らは着陸したのかねぇ?それとも撃ち落とされたのかねぇ?」



飛行機の照明を暗くする理由が容姿向上のためだったなんて…。
でも世界のスチュワーデス・美人ランキングTOP10に出てくるような乗務員だったら、暗くするな、と怒られそうですね。

日本で下手なジョークを飛ばしたらユーモアと受け取ってもらえず、本気で怒る客もいそうですが、確かに欧米ではこういったアナウンスを聞いたことがあります。

こういうとき日本人は英語があまりわからなくていいのかもしれません。

もっとも「快適な空の旅を…」と航空会社はよく言いますが、たとえ快適さは半減してでも目的地に無事についてくれればいいとは思います。

Jokes - Humor in Flight Announcementsより

関連記事