サーバー構築エンジニアへ転身したY.Eさん

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今の仕事が楽しくても、周囲との人間関係が良好でも、転職で環境を一新すべきときがある。10年後の自分に大きな不安を感じたY.Eさんもその一人。彼が何を考えてどう転職を行い、どんな状況に至ったかまで追ってみた。

パソコン好きが高じて自作マシンを組み立てたり、カスタマイズしたりして楽しむエンジニアは多い。また、順番が逆でそうした趣味がきっかけとなって、IT エンジニアへの道を選ぶケースも少なくないだろう。Y.Eさんはまさにそのパターン。大学の経営情報学部でPC を使ったプログラミングを学んだY.Eさんだが、前職のハードウェア保守会社に新卒入社したのは、自らパソコンを組み立てたりする趣味に通じる仕事だと感じたからだった。思ったとおり、最初の数年間は客先でいろんなメーカーのPCやプリンターに触れる業務に、面白さとやりがいを感じることができた。ところが徐々に、ハード保守という業務の先に魅力的なキャリアプランの展望が開けないという現実が見えてきた。

ネットワークサービス企業 サーバー構築エンジニアY.Eさん(27歳)
経営情報学部を卒業後、中堅SIerの子会社に入社。契約した自治体や企業に設置されたPCやプリンターの設定や修理、配線を担当。仕事に発展性のなさを感じ、4年目に現在の企業に転職。

■転職前編 好きで選んだ道だったが……
大学在学中からPCの自作が趣味のひとつだったこと、それに人と接する仕事がしたい、大層なスキルを必要としないといったような理由で選んだのが、ハードウェアの保守という仕事だった。新卒で入社したのは中堅SIerの子会社で、ハードウェア保守を専業とする企業。保守契約を結んだ顧客のPCやプリンターにトラブルが発生した際に、訪問して修理するというような仕事である。

例えばPCが起動しなくなったという電話が入る。先方に急行してまずは原因を探る。障害の原因がマザーボードであれば交換修理をするし、ソフトウェアに原因があると見れば再インストールを試みることになる。プリンターであれば紙つまりのトラブルが多かった。この場合は給紙機構をクリーニングしたり、ローラー類を調整したりする。

最初のころは本当に仕事が楽しめた。いろんなメーカーのPCの筐体を開けて中身に触れられる業務は、PC好きの自分としては純粋に楽しめたし、修繕が終わってお客さまから感謝の言葉をもらったときなどは達成感も得ることができた。

また、職場の仲間たちとの関係もよかった。同年代の同僚が多く、話も合う。加えて上司もフランクで、アットホームな雰囲気の社風に不満などまったくなかった。

でも2年たち、3年たち、少しずつ自分の仕事に疑問が芽生えてきた。高いスキルを必要としないという仕事が、逆に不満の原因になってきたのである。つまり、たいしたスキルが積めないということである。結局、人当たりのよさだけが自分が身につけたスキルなんだろうかとも思った。ひと回り以上離れた先輩もいて人としては尊敬しているが、決してエンジニアとして尊敬できるような人ではない。振り返って10年後の自分を想像してみたとき、何も誇れるスキルが身についていないのではないかと不安が募ってきた。

■転職活動編 ネットワークエンジニアとして採用してくれるだろうか?
不安がどんどん大きくなってきたころ、社内でもポジションが変わり、現場に出る業務からメンバーのマネジメントをする業務に比重が移ってきた。これでは、いろんな人と出会えるという面白さが失われる。もう、転職する方向に気持ちが大きく傾いた。

では、自分はいったい何ができるのだろう。そう自問自答し、転職サイトを見て自分のステップアップ先を研究した。出てきた答えはネットワークエンジニアだった。大学時代にC言語やVBを多少学んだが、ソフト開発エンジニアとして再出発するには難しいと思われたし、現場で配線なども見ていた経緯から、ネットワークエンジニアとしてキャリアを伸ばすのが最善と考えたのだ。また、サーバー技術にも興味をもった。でも、今のスキルではどこも雇ってはくれないだろう。そこで一念発起してCCNAの取得を目指すことにした。

独学だったが何とかCCNAの資格試験に合格することができた。こうなれば転職活動に弾みがつく。いよいよ企業に応募することにした。フォーカスしたのは 4社。先にいえば、どこも落ちなかった。2社から内定をもらい、あとの2社は選考中にこちらから辞退した。早々に決めたのは、内定をもらった1社に気持ちが傾いたからだった。ほかの3社は客先でネットワーク設計を行うという仕事内容だったが、気持ちが動いた1社は自社でネットワークサービスをもつ専用サーバーの販売会社で、社内で業務を進めるという話だった。何となく客先にエンジニアを出すという派遣のようなビジネスに疑問を感じたのだった。
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