【愛知県】地味だからこそ、日本経済を牽引[おもしろ県民性データ]
厳密にいうと、江戸時代以前からのなごりで、愛知県は西部の尾張地方と東部の三河地方に分かれる。もちろん、それぞれ県民性にも大きな差がある。
三河のほうは東隣の遠州(遠江=静岡県西部)と共通したものがあり、地味だが進取の気性が強い。冒険をいとわないから、傍から「大胆すぎるのでは……」と思われても、委細かまわず突っ込むところがある。トヨタ自動車の祖といってもよい豊田佐吉も、元をたどれば遠州の出だが、三河に移っても違和感を抱くことはなかっただろう。
その代わり、コツコツとモノづくりにはげむことは得意である。お金は額に汗して稼ぐものという考え方に徹しているから、バブルともほとんど縁がなかった。それが、今日の名古屋‐愛知県の独り勝ちにつながっている。そして、その影響は三河にも及んでおり、県全体としては地味だが、いまや強烈な存在感を示しているわけだ。
愛知県人には、地味で堅実な
姿勢をアピールすること
そういう愛知県人(三河・尾張を問わず)に対する禁句の一つは、彼らの地味さをあげつらうことである。
もっとも、それをとやかくいわれたところで、愛知県人はいささかも動じまい。「たわけたこと言っとるわ」と、心の奥ではせせら笑っていることだろう。
地味であったからこそ、今日の日本経済を牽引する実力を備えるようになったのは、誰もが認めざるを得ないことなのだ。
他県人が愛知県人に対して、「自分たちは時代の最先端を行っている」などと自慢しても逆効果である。逆に、「あなたたちは腰が軽すぎるのでは」と疑念をもたれる恐れすらある。
愛知県人の信頼を得るには、自分も地味で堅実であることをアピールするに限る。
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