PPVファイトの注目は、やはりホームでの戦いとなるロジャー・フエルタ×ケン・フロことケニー・フロリアンのライト級戦。王者BJ・ペンが、ウェルター級王者GSPとの対戦へ狼煙を上げており、この試合の勝者の処遇は不明だが、次期挑戦者を選考するうえで大きな影響を持っている一番であることは間違いない。

エル・マタドール(闘牛士)の異名を取るフエルタは、どちらかというとエル・トロ(闘牛)を思わせるスーパーアグレッシブ・スタイルで人気者となり、昨年はMMAファイターとして米スポーツイラストレーテッド誌の表紙を飾っている。

しかし、その人気者も以前は表沙汰になっていなかったズッファ批判が、遂に表面化。今やズッファにとっての問題児。ラテン系のヒーロー、そして常にエキサイティングな試合をするファイターだけに、ズッファにとっても痛し痒しといったところか。

一方のフロリアンは、TUF一期生で、PPV中継ではインタビュアーや解説者を務める技能派優等生。ブラジリアン柔術黒帯で、ローキックも冴える地味強で、日本の三島☆ド根性ノ助を圧倒、チョークで一本勝ちを収めている。

戦前の予想ではケン・フロ有利という声も高いこの試合、仮に地元でフエルタが敗れた場合には、UFC離脱→日本来日ということも十分に考えられ、そういう意味でも注目が集まる。

また、UFC初登場以来2戦連続一本勝ちを収めてきた柔術セレブ=デミアン・マイアが、いよいよPPVカードに登場。ジェイソン・マクドナルドを相手に、これまで通り仕留めることができるのか。岡見勇信の負傷中にミドル級もどんどん層が厚くなってきている。

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