ゲーム機にはそのハードと結びついた代表的な作品が必ずいくつか出てくるもので、たとえばファミコンといえばスーパーマリオブラザーズ、メガドライブ・ゲームギアといえばソニック・ザ・ヘッジホッグ、XboxといえばHaloシリーズといったような作品が挙げられます。

そんな中、コナミのメタルギアソリッドシリーズはプレイステーションを代表するソフトの一つで、シリーズ最新作のメタルギアソリッド4がPS3用ソフトとして2008年6月12日に世界同時発売されました。しかし、同じくプレイステーションを代表するソフトだったファイナルファンタジーXIIIがXbox360でも発売されることになりました。こうなるとメタルギアソリッドもXbox360で発売されないとは言い切れなくなってきたわけですが、発売されない理由をgamesradarのMikel Reparaz氏が挙げていたのでご紹介します。

詳細は以下から。
5 reasons Metal Gear Solid 4 will never come to 360 | GamesRadar

1.コナミが強く否定している

コナミがメタルギアソリッド4(MGS4)をマルチプラットフォームにする可能性を残しているという報道が初期段階ではありましたが、コナミはこれを強く否定しており、「ゲームのXbox360バージョンを開発する計画はない」としています。また、ソニーはPS3を売るためにMGS4をあてにしており、今の段階でXbox360版を発売するというアナウンスが出ると、MGS4をプレイするためにPS3を買う人が減ってソニーとコナミとの関係がこじれてしまう可能性があります。

2.Xbox360ではBlu-rayは扱えない

MGSシリーズ開発者の小島秀夫氏はMGS4の開発中に「このゲームはBlu-rayディスクにも収まりきらないサイズなので、ちょっと容量を削減しないといけない」「(Blu-rayディスクでは)十分な容量がないため、常にどこをカットしてどこを圧縮するかと相談しています」と語っていて、映像再生時間は9時間以上にもなっており最大50GBのBlu-rayディスクをフルに使っています。このため、Blu-rayディスクを扱えないXbox360でMGS4を出すためにはむちゃくちゃ圧縮をかけるなどしない限り、大幅に内容をカットするか、DVD6枚組で出すなどの無理をしなくてはいけません。

3.ゲーム内でPS3について触れている

MGS4の初期トレーラーでオタコンCellについて「コンソール戦争の勝利の鍵だ」と言明していたり、ゲーム中でサニーがPSPを使っていたり、オタコンがそれまでのシリーズ同様にディスク交換を指示してきた直後にBlu-rayディスクだから交換しなくていいことに気付いたりと、MGS4にはPS3ならではのネタが盛り込まれています。マルチプラットフォーム用にそれらのネタをXbox中心に変更したり、なくしてしまったりすることは簡単ですが、これは製作者の側がゲームクリエイターがPS3を選んだことを明らかにしたがっているように見えます。

4.ソニーが独占したがっている

SCEアメリカのJack Tretton氏はPS3が75以上のタイトルを独占的にリリースするだろうと今年のE3で自慢していました。しかし、ほとんどはSCEAから発売されるタイトルや、あまり目立たないタイトルになっています。「デビルメイクライ4」「ファイナルファンタジーXIII」「アサシンクリード」「グランド・セフト・オートIV」などのタイトルはPS3独占タイトルとなる予定でしたが、結局Xbox360でも発売されることになりました。このため、MGS4はソニー最後の独占サードパーティータイトルの牙城となっており、もしXbox360で発売することになると理由1で挙げたようにコナミとソニーの長年の付き合いに影響を与えかねず、PS3ファン層の怒りを買うことは言うに及ばずです。

5.なぜいまさらMGSシリーズ?

良くも悪くもプレイステーションブランドとMGSは強く結びついており、過去にメタルギアがファミコンで出たり、メタルギアソリッドのWin版があったりしたものの、基本的にはすべてPS系から発売されています。MGSはプレイステーションブランドを現状まで押し上げたタイトルだと言えます。多くのXbox360ユーザはPS2を所有して、MGSシリーズに触れたことがあると思います。MGS4は過去のシリーズを遊んだことがなくても楽しめるようにはなっていますが、根っからのファンを楽しませるような過去のシリーズからのネタが散りばめられていることも事実です。

以上がMikel Reparaz氏によるMGS4がXbox360では出ない理由となっています。その一方でReparaz氏はXbox360でも出そうな理由を挙げています。

1.金銭面

多くのゲームがマルチプラットフォームで出されているのは、コンソール戦争で中立でいたいという理由もありますが、MGS4のような巨大タイトルの場合は多くのスタッフと予算が必要になるため利益を上げねばならず、そのためには少しでも多くの人に買ってもらわなければならないからというのがあります。一つのゲーム機でしか発売しないというのは、そのゲーム機を持っていない多くの顧客を逃がしてしまうことを意味しており、少しでも売り上げを伸ばしたいなら独占発売というのはなかなか簡単にできる決断ではありません。MGS4はアメリカで約78万本、日本で約60万本を売り上げていますが、それはあくまで世界で3番目のハードウェア(PS3)での話であり、もし全世界で普及しているXbox360で発売した場合どれだけの利益を生み出すかというのは一考の余地ありです。

2.ソニーは独占だからと対価を支払わないが、マイクロソフトは払う

Xbox360でMGS4を発売すればかなりの売り上げが出る可能性がありますが、そのためにはまた多くのお金がかかります。しかし、マイクロソフトは独占タイトルやXboxに参入するタイトルにボーナスを出すという慣例があり、グランド・セフト・オートIVのXbox360独占ダウンロードコンテンツを獲得したこともあります。また、マイクロソフト自身ががMGS4のXbox360版を開発することを申し出たという噂もあります。いずれにしても、MGS4が結果を出すことで、マイクロソフトがよりXbox360版に興味を持つだろうと推測できます。

3.より多くのユーザがいる

全世界でXbox360は2000万台以上を売り上げており(PS3は1440万台)、現時点で560万人分の差があります(数だけならWiiはさらに上)。もしメタルギアオンラインをXboxLiveでやれば、ソリッド・スネーク最後の冒険を見守る観客は2倍になるだろうし、高い開発費の助けになるはずです。

4.コナミは約束を破る必要がない

MGSで長い間遊んできたファンなら、最初のリリースから1年後ぐらいに「完全版」と銘打った商品が出されることは知っているはず。これまでにMGS、MGS2、MGS3と完全版が出ており、おそらくMGS4も完全版が発売されることになるはずです。「メタルギア・ソリッド4・ガンズ・オブ・ザ・パトリオット」がXbox360で出ることはおそらくないでしょうが、それは「メタルギア・ソリッド4:サブスタンス(仮)」が出ないという意味ではありません。今後もコナミとソニーの関係からオリジナルタイトルはPS3でのみ"独占発売"されるかもしれませんが、その発展系をXbox360で遊ぶチャンスはあります。

5.以前にも発売されたことがある

MGS2の最初のトレーラーの中でよろめいているスネークの細かい表情は、PS2を買うか迷っていた何百万人ものゲーマーが購入の決断をするのに十分なものでした。また、2001年のゲームのヒットは、PS2がXboxやゲームキューブとの戦いを有利に進めるのを助けました。そのMGS2の完全版「メタルギアソリッド2:サブスタンス」はPS2版やWindows版が発売される4ヶ月前にXbox版が発売されたことがあります。

日本ではXbox360のユーザはPS3に比べて圧倒的に少ないため現実的ではありませんが、北米などではXbox360が優位に立っているためひょっとして…という希望を持つ気持ちもわかります。

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