<第9試合 ヘビー級/5分3R>
ブロック・レスナー
Def.3R終了/判定
ヒース・ヒーリング

地元の大歓声を背に、オクタゴンに姿を現したレスナー。セコンドにも元修斗ライトヘビー級王者エリック・パーソンを帯同している。

いきなり飛び込んでニーを狙ったレスナー。これをかわしたヒーリングだったが、続いてレスナーが放った右ストレートを受け、後方に吹っ飛び一回転。飛び込んで何かを狙ったレスラーだが、ヒーリングは組みついて立ち上がる。再び打撃の距離になった両者、レスナーは両足タックルで簡単にテイクダウンを奪う。

一度は立ち上がったレスナーだが、自らグラウンドへ戻りバックコントロール、ボディにパンチを見舞うと、強烈な左のパウンドを顔面に落とす。さらに脇腹に右ヒザを落とし、バックをキープするが、慎重になっているのか、寝技では期待された爆発力を見せるには至らない。ラウンド終盤、背中にパウンドを落としたレスナーは観客のコールにうなずき、ニーを落としてラウンド終了を迎えた。

左目を大きく腫らしたヒーリング、レスナーの最初のテイクダウンはブロック。ややスピードがなくなったレスナー、ヒーリングの投げを潰して、ここでもバックコントロールへ。ロールからサイドマウントを奪ったレスナーは、しっかりとヒーリングを抑え、パウンド。たまらず、背中を見せたヒーリングが、腹ばい、うつ伏せと態勢を変えるが、レスナーにトップをキープされ続ける。

首を抱えたヒーリングに対し、サイドから背中にニーを連打。たまらず背中をキャンバスにつけたヒーリングは、片足タックルでついに立ち上がることに成功する。残り時間1分、脇を差してボディに左ヒザを連打すると、ヒーリングは苦しげな表情を浮かべる。ヒーリングがパンチを放つが、レスラーの突進に自らヒザをついてしまう。

最終ラウンド、笑顔を浮かべたレスナーは右ミドルを放っていく。ヒーリングは組みついて、レスナーをケージに押し込むが、態勢を入れ替えられ、ヒザを受ける。巧にバックを奪ったレスナーはディフェンス一辺倒のヒーリングの脇腹にヒザを落とすが、攻め手が少ない。

ヒーリングはアームロックを狙って反転したところで、レスナーがマウントをとるが、隙間が多くすぐにヒーリングは亀の態勢に。強引なフェースロックを切り返され、ヒーリングに立ち上がることを許したが、直後にテイクダウンに成功したレスナーは、圧倒的に試合を支配し続ける。

前方回転から膝十字を狙ったヒーリング、この試みをいち早く察知したレスナーは残り時間10秒でマウントへ。両者が立ち上がったところでタイムアップ。

観客に勝利をアピールしたレスナーが、3−0で判定勝ちを収めた。試合開始直後の一撃以降、終盤尻つぼみとなり、スタミナもロスしたレスナーだが、MMAキャリアはまだ3戦目。その勝ち方が身に付きつつあることを感じさせた勝利であった。

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