meta-creation_date: 08/01/2008 20:00:00
【任天堂の悲劇 特集】アジアでは『R4』の使用が常識化
【任天堂の悲劇 特集】アジアでは『R4』の使用が常識化


任天堂は、ゲームを買わなくても無料で新作ゲームを遊べてしまう『R4』という装置を販売している会社に対して、輸入または販売行為の差し止めを求める訴訟を東京地方裁判所に提訴した。しかし、『R4』はそれほど任天堂やゲームメーカーを苦しめる存在になっているのだろうか?その実態を探るべく、取材班は『R4』が蔓延しているという東南アジアのタイへと飛んだ。





タイは、アジア最大、実質的には世界最大のコピーゲームマーケットが存在する。たとえば『サパーレック』と呼ばれる違法コピーゲームマーケットは、任天堂のスタッフが見たら卒倒するに違いない。後楽園遊園地ほどの敷地内に、数百軒のコピーゲームショップが立ち並んでいるのだ。『R4』はもちろんのこと、Wii やPSP、PS2、Xbox360などの改造ショップが立ち並び、CD や DVD にコピーされたゲームが何百万枚と売られている。コピーゲーム職人・商人の巣窟と言っても過言ではない。



今回取材班が向かったのは、『パンティーププラザ』(通称パンティー)というパソコンやゲーム、デジタルものが多く売られているバンコクの巨大ITショッピングモール。タイの秋葉原と呼ばれているここは、『サパーレック』よりもわかりやすい場所にあるため、多くのタイ人や外国人観光客が訪れている。ここに訪れる客は何が目的か? その大半は、コピーゲームやコピーDVDの映画を購入するために訪れている(そのほかの人たちは、パソコンのパーツや周辺機器などを買い求めている)。




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『パンティーププラザ』には多くのゲーム関連ショップがある。取材班がゲーム関連ショップをチェックしたところ、ほぼすべての店で『R4』が売られていた。そして不思議なことに、PS3 以外のゲームソフトが、あまり見当たらないのである。その反面、コピーされた PS2 やニンテンドーDS、パソコンゲーム、Xbox360などのソフトは山積みにされて売られていた。ニンテンドーDSのソフトにいたっては、118本のゲームソフトが1本のソフトに入っているものも売られていた。どういうことだろうか? 答えはカンタン、コピーガードの解除が難しいゲームほど、コピーされないのである(当たり前だが)。『R4』が世界中に蔓延してしまっているニンテンドーDSにいたっては、コピーガードはないに等しい。



タイでは、任天堂の提訴の影響からか『R4』や同じ機能を持つ機器の価格が高騰した。もともと1500バーツだったのだが、1800〜3200バーツと倍以上に高騰した店もある。だが、違法にコピーされたゲームソフトの価格は安定しており、1本あたりの値段は PS2 が100〜200バーツ(300〜600円)、ニンテンドーDSが100バーツ(300円)、Wii が150〜200バーツ(450〜600円)、Xbox360 が100〜200バーツ(300〜600円)となっている。これらの購入や所持は違法行為につながるので、決してすすめられない。



【任天堂の悲劇 特集】の次回は、『R4』の続報とコピーされたPS2やパソコンゲーム、Xbox360 を売る店を潜入取材した様子を、動画付きでお届けしたい。




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執筆:森下万里子