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日本人の心こそ、『世界文化遺産』に登録せよ(6)

2008年07月29日08時25分 / 提供:PJ

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日本人の心こそ、『世界文化遺産』に登録せよ(6)
富士山頂には、明治時代の「廃仏毀釈」で、顔をつぶされたり、首をはねられたりした石仏が、8体ほど放置されていた。(撮影:穂高健一、7月3日) 写真一覧(5件)
 (5)からのつづき。『世界文化遺産』が登録されたならば、村山登山道が海から山頂へのルートとして、大勢の登山者が入る。それは十分予測される。

 溶岩の上の樹木は根が浅く、ちょっと風が吹けば、倒木の危険がたっぷりだ。国が村山登山道の管理を行うとなると、『国が整備している道路』として、危険を回避する、膨大な費用が発生する。同監督署が、聖護院の富士山・入峰荒行までも拒んだら、どうなるのか。対処をひとつ間違えば、憲法20条(信教の自由)を侵す問題まで発展するだろう。

 一般にはあまり知られていないが、国が裁判になれば、十数名の弁護士をつける。これら弁護料は税金なのだ。国の赤字財政の下では、むだなことだ。国民はそこまでの税金の投入のもめごとを望まないだろう。

 「自然保全、自然保護の面からみても、人間が歩くことで壊れるものではありません。人間と自然とは共存できます。熊野がそれを証明しています。問題なのは伐採など、人為的なものです」と中村覚祐さんは語った。

 聖護院の修験者たち全員が五合目にたどり着くと、ほら貝が鳴りひびいた。山頂に向かって遥拝をする。京都・聖護院の学僧と関西地区の修験者は帰路に就いた。関東在住の修験者3人はなおも富士山頂をめざす。六合目の山小屋『宝永山荘』で一泊し、真夜中の0時に出発する。星空の下でも、修験者はほら貝を吹きつづける。

 ご来光は八合目半で迎えた。ほら貝がひびき渡った。全員が合掌する。やがて、たどり着いた富士山頂にはまだ雪が残っていた。噴火口近くには異様な光景があった。顔をつぶされたり、首をはねられたりした、石仏の8体が放置されていたのだ。全員が供養をおこなった。

 石仏とはいえ、妙に哀れを感じる。政治の道がまちがうと、こうした悲惨な文化財が遺(のこ)っていく。これも歴史だ。目をそらさないで、『世界文化遺産』のひとつとして、富士山頂の「首のない石仏」も登録するべきだ、という思いを強くもった。

 「多くの家に、仏壇と神棚があります。富士山は神さまとか、仏さまとかでなく、日本人の魂の存在なのです。この心を世界文化遺産にしてもらいたい」という、聖護院の中村覚祐さんのことばが強く印象に残った。【了】

■関連情報
ライブドア・デパート:畠堀操八著『富士山・村山古道を歩く』(風濤社)
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一

関連ワード:
憲法  噴火  富士山  文化財  税金  
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