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[アナリストが走る!]今後は市場拡大が見込める東洋炭素、需給悪化は一時的


 機械用、電気用カーボン製品の製造・販売を行う東洋炭素(5310・東1)の株価調整がきつい。4月2日につけた9940円を直近の高値として、7月17日には一時4920円まで下落した。その下落率は約51%となっている。

 同期間の日経平均株価は、ほぼ横ばいで推移している。また、同業他社である東海カーボン、日本カーボンは、ともに15%程度の株価上昇となっている。

 なぜこれほどまでに、同社の株価は著しく低迷しているのか? その理由は製品の売上構成にあると考えられる。

 同社は、半導体や太陽電池向けとして成長著しい、高機能の「等方性黒鉛」というカーボン(炭素)素材が全体の売上高の3分の2を占める。皮肉だが、この高い成長性が株価低迷の原因となっている。

 優れた耐熱特性を持つ「等方性黒鉛」は、半導体や太陽電池の基幹材料となるシリコンを製造する装置には不可欠の材料だ。その需要は今後も急速に拡大を続けると見込まれるため、カーボン各社は生産能力を大幅に増強している。

 ところが、この市場の成長性の高さが企業間で供給力の拡大競争を招き、ひいては需給バランス悪化が懸念される状況となり、「等方性黒鉛」を主力とする同社の高成長シナリオを崩壊させた。

 東海カーボンや日本カーボンの主力製品は、鉄鋼産業向けに活況を呈する「人造黒鉛電極」だ。だが、東洋炭素はこの事業を持っていない。

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