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貧乏な若者が第二次世界大戦中に行った大勝負 偉大な投資家はこうして生まれた

貧乏な若者が第二次世界大戦中に行った大勝負 偉大な投資家はこうして生まれた
 若干26歳のその投資家は第二次世界大戦中、当時としては巨額な1万ドルを借金し、1ドル以下に暴落した株を買うという思い切った投資を行った。はたしてその結果は・・・(バックナンバーはこちら

■絶望から芽生えるものは?

 ジョン・テンプルトンと言う人をご存知だろうか。  多分若い人はご存知ないだろうが、株式市場では有名な大投資家であり「強気相場は絶望のなかで芽生え、懐疑のなかで育ち、楽観のなかで成熟し、幸福のなかで消えていく」という有名な名言でも知られている人だが、7月上旬に95歳で亡くなった。

 いま改めて彼の人生を振り返りながら、わが人生を考えるのも一法だろう。  折から世界の株式市場をはじめ不動産、住宅、食糧、債券などの市場も大荒れであり、そのため悲観論が世に充ちているが、この際彼の一生を振り返ってみると教訓となることも多いからである。

 大投資家として知られる前の彼は、ただの貧乏な青年だった(ほとんどの人もそうだが)。その彼にとってチャンスがやってきたのが1939年、折からの欧州で始まった第二次世界大戦である。ヒットラー率いるナチスの勢いはもの凄いものがあり、世界は彼の唱える第三帝国に乗っ取られると大いに怯えたものである。

 開戦時は戦争には参加していなかったアメリカでも、当然このヒットラーの戦争は悲観的なニュースであり、株式市場は大暴落となり1ドル以下に叩き売られる銘柄が続出した。

 その時に若干26歳のテンプルトンは当時としては巨額な1万ドルを借金し、1ドル以下の株を買うという思い切った投資を行ったのである。

 そして100株ずつ104銘柄に投資をしたのだが、結果的に倒産し紙切れになったのはたったの4社。暴落に耐えた残る100銘柄はその後大きく値上がりし、たちまち彼は巨万の富を築くことになった。

 その後1950年代には外国への投資にも乗り出した。戦後のアメリカは世界中が荒廃しているなかで一人勝ちの状態であり、ドルは世界最強、低インフレ、低金利で文字通りゴールデンと呼ばれる繁栄をしていたのだから、外国なんかに目を向ける人は少なかったなかでの外国投資である。

 結果として彼の運用するファンドは着実に値上がりし、1954年から1982年の間に何と200倍ものリターンとなった。

 彼は見事に変化をチャンスに変えたのである。(次ページへ続く)


三原 淳雄[編]

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