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JTB、海外旅行マーケットの実態をまとめた「JTB REPORT 2008 日本人海外旅行のすべて」を発行

 JTBは、2007年の海外旅行マーケットの実態をまとめたJTB版“海外旅行白書”「JTB REPORT 2008 日本人海外旅行のすべて」を発行した。1988年以来、今年で21回目の発行となる同レポートは、JTB監修のもと、独自のアンケート調査や各関係機関の統計資料に基づき、ツーリズム・マーケティング研究所(以下、JTM)が海外旅行マーケットを分析し、編集・発行したもの。

 2007年の日本人海外旅行者数は、前年比1.4%減の1729万4935人となった。1964年の海外観光旅行自由化以降、日本人海外旅行者数が前年を下回ったのは6回目。(1)円安、(2)燃油サーチャージ、(3)中国製品の安全問題−−などの影響も認められるが、米国同時多発テロ事件(2001年)やSARS(2003年)のような大きな原因がみられないのが今回の特徴。そこで浮かび上がるのは、ここ数年来指摘してきた構造的課題。(1)20代女性の出国者数減少と出国率低下、(2)大都市圏とそれ以外の地方との格差拡大、といった「負の構造」に対して、(3)熟・高年層の出国者数増加、出国率上昇、(4)中国などへの業務目的の旅行者数の増加−−といった「正の構造」によってかろうじて維持されてきたバランスが崩れたこと。特に、かつての日本人海外旅行マーケットを牽引してきた20代女性の海外旅行離れは深刻な問題となっている。

 1997年には30.1%だった20代女性の出国率(20〜24歳 27.6%、25〜29歳 32.7%)は、2000年の時点でも29.3%(20〜24歳 27.4%、25〜29歳 31.5%)と高い水準にあった。これが2002年になると2000年に比べて数ポイントも低下し、その後も低下を続けている。この傾向は、女性ほど鮮明ではないが、20代男性にも当てはまるとのこと。

 2001年は、いうまでもなく9.11テロ事件で記憶される年。この事件が海外の治安への不安を喚起したことは、2002年の女性の出国率が軒並み低下したことからも明らかだが、その後は20代を除くほぼすべての年齢層で回復。経済格差の拡大など、若者を取り巻く社会環境の変化が2001年を境にしてこの世代の海外旅行離れを加速したことがうかがえる。特に大部分が社会人である20代後半でその傾向は顕著となっている。

 「JTBレポート」の中核をなすアンケート調査「海外旅行実態調査」は、毎年2月に前年の海外旅行経験者を対象に実施しているもの。これを基に、1997年の旅行経験者と2007年の旅行経験者の海外旅行に関する志向を比較すると、「毎年最低1回は旅行をしないと気がすまない」ということを強く感じている比率が、20代女性では44.9%から18.1%へと大きく低下。一方、60歳以上の女性では22.2%から22.7%とやや上昇した。

 また、「旅行へは比較的自由にいつでも行ける」という比率が20代女性で16.7%から4.6%へとやはり大きく低下したのに対し、60歳以上の女性では30.4%から24.7%への低下にとどまっている。20代の女性たちが休みそのものを取りにくくなっている状況をうかがわせる結果といえる。さらに、20代女性では「どこへ行くかを優先する」志向が低下し、「誰と行くかを優先する」志向が上昇しているのも特徴。若い女性にとって、海外旅行そのものの意味合いにも変化が起こっていることをうかがえる。

[小売価格]1万2600円(税込)

統計資料のグラフなど[PDF]

ジェイティービー=http://www.jtb.co.jp/
ツーリズム・マーケティング研究所=http://www.tourism.jp/


■関連リンク
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