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オバマを正当に評価できない差別の国ニッポン【シリコンバレーで考える 安藤茂彌】

2008年07月15日11時37分 / 提供:ダイヤモンド・オンライン

ダイヤモンド・オンライン

 何の気なくCNNテレビを聞き流していた。CNNニュースは、11月の大統領選挙の行方を報道していた。最近実施した世論調査によると、オバマ候補が、マケイン候補を5%リードしている。以前は3%のリードであったので、その差は拡大していると報道していた。

 そのニュースの後、日本の政府高官の談話として、「オバマ候補はマケイン候補に勝てない。それは彼が黒人だからだ」との報道が飛び込んできた。筆者は耳を疑った。そんなことを誰が言ったのだろうか。調べてみたら、町村官房長官が「週刊文春」の記者との談話で、こうした発言をしたらしい。その後すぐに否定したようだが、これが日本政府の発言として世界に流されてしまった。

 筆者が先月日本にいたときにも、どの候補が大統領になる可能性が高いのか、どの候補が大統領になったほうが日本に有利なのかとの質問を数多く受けた。当時はクリントン候補がまだ候補者として残っていた時代だったので、最初の質問に回答するのは苦労した。だが、オバマ候補が有力な候補者であるとの筆者の説明に、首をかしげる人は少なからずいた。

 どの候補が大統領になったほうが日本に有利なのかとの質問については、「伝統的に共和党が政権をとっているほうが日本に有利なことが多い」と回答すると、ほっとするような表情を見せる人がいた。彼らは「クリントン候補、マケイン候補といった白人候補者が有利である」といった回答を期待しているかのようであった。

「マケイン候補になってほしい」ということのもうひとつの意味は、日本に絶大な影響力を及ぼす国の大統領が、「白人以外」ではなんとなく「しっくりしない」という感覚にあるように思う。

 日本史を振り返ると、節目で重要な役割を果たしたアメリカ人はすべて白人だった。日本に開国を迫ったのはペリー提督だったし、敗戦後の占領時代に天皇を超える存在として、この国を支配したのはマッカーサー元帥であった。日本の政治史には、アメリカの黒人との接点がまったく無い。こうした事情から「アメリカ合衆国の支配者=白人」という図式が定着してしまったのであろう。

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