インターネット関連のメディアには回答できない=毎日新聞英語版の検索エンジン拒否で
2008年07月12日07時29分 / 提供:PJ
前の記事「毎日新聞が検索エンジンを拒否!? メディアの自殺行為か」で筆者は、「低俗すぎる」記事を掲載し問題になっていた毎日新聞運営の英語サイト「毎日デイリーニューズ」が全ての検索エンジンの「クローラー」を拒否する設定をしている事を書いた。また、本来広く読まれる事を目的としたニュースサイトが不祥事を起こした後に検索エンジンを拒否し、いわば「引きこもり」状態になってしまったのはなぜなのか? という疑問も投げかけた。
筆者は記事を投稿した7月10日に毎日新聞に電話をかけ、取材を申し込んだ。電話に出たのは、社長室の広報担当の男性。落ち着いた声の感じから、年配の方のようである。やりとりは FAXで、と指定されたので、以下のような FAXを送った(前書き、私の連絡先などは省略)。
毎日デイリーニューズの件での質問
お世話になります。フリージャーナリストの内田勉と申します。貴社運営の毎日デイリーニューズ(http://mdn.mainichi.jp/)について、質問があります。先ほど電話で問い合わせたところ、質問事項をFAXして欲しいという事でしたので、要点のみまとめてFAXさせていただきます。ご返答いただいた内容は各種メディアに寄稿する予定です。また、今回の件で私がPJニュースに寄稿した原稿も、参考までに送らせていただきます。
質問事項
1:現在、毎日デイリーニューズが検索エンジンを拒否する設定を行っているが、
いつごろから変更したのか? 何回か変更している場合は、ここ数か月分の
変更点を教えて欲しい
2:変更を決定したのは誰か?
3:検索エンジンを拒否する方針に変更した理由
4:検索エンジンを拒否してアクセス数に影響は無いのか?
広告主に事前に説明などはあったのか?
5:『開かれた新聞』委員会(*1) はこの変更を知っているのか?
6:「WaiWai」問題に対する意見・問い合わせの数と主な意見
以上、お忙しいところ恐縮ですが、お返事お待ちしております。よろしくお願いします。
筆者は普段は「PJニュース」の名前を出して質問状を送っているが、今回の場合は他の媒体や自分の Blogや mixi日記などでも意見を発表するかもしれないと思ったので、「フリージャーナリスト」という事で質問状を送付した。FAXがきちんと届いたか確認の電話を入れると先ほどの男性が出たので、明日にも続報を書きたいのでできればすぐに返事が欲しい旨を伝えたところ、早急に検討するという事だった。
しかし、翌日の7月11日(金曜日)の夕方になっても返事が来なかったので、再び毎日新聞に電話を入れた。そのままにしておくと、土日に入って連絡がつかなくなってしまうからだ。電話に出たのは、前回と同じ社長室の広報担当者だった。質問の件について話をすると、彼は筆者にこう告げた。「どのメディアに書かれるのか分からないのでは、回答出来ない」。
毎日新聞は相手によって答えを変えるのか? とも思ったが、相手の言う事にも一理あるので「PJニュースという事ではどうですか?」と相手に返答したところ、思いもよらない返事が返って来た。
インターネット関連のメディアには回答出来ない。理由はない
「インターネット関連のメディアには回答出来ない」。予想外の返答に、思わず筆者は「なぜですか?」聞き返した。すると、さらに想像を絶するような答えが返って来た。例の広報担当者はこう言い放ったのだ。「理由はない」。
果たしてこれが、数百万部も発行している大新聞の答えなのだろうか? 答えたのは社長室の広報担当者なのである。会社を代表して答えているのである。筆者はあぜんとしてしまい、一瞬言葉に詰まってしまった。
だが、先方からノーコメントですと言われてハイそうですかと引き下がる訳にもいかない。筆者も記者の端くれであるのでさらに「なぜ回答できないのか?」と、食い下がった。すると社長室の広報担当者は「(回答できない)理由がインターネット上のメディアに出ると困る」と答え、さらにもう一度筆者は食い下がったが「回答はない」という事であった。
心あるジャーナリストよ、毎日を取材しろ。そして叩(たた)け。それが更生への道だ
今回の場合「インターネットのメディアだから答えない」のではなく、答えにくい、もしくは答えられない質問が来てしまったので担当者が断る口実に「インターネット」を使ってしまい、珍回答をしてしまったのだと筆者は考えている。ではなぜ、筆者が電話越しに数分やりとりしただけで珍回答が飛び出してしまったのか? それは毎日新聞を含め大手マスコミは、今まで他人からの厳しいチェックを受けてこなかったからではないかと筆者は考える。
マスコミを追求するのに一番向いている組織は、マスコミではないかと筆者は思う。マスコミにはそれだけの取材力、経済力、そして圧倒的なリーチ力がある。しかし、今まで日本のマスコミはあまりそれをしてこなかった。思い起こせば「あるある」事件の時、放送記者会(毎日新聞も加盟している)はフジテレビに対しどのような態度をとっていたのか? 自らの職務である事件の問題追及を放棄したばかりか、一流ホテルで会合を開いてもらい、お土産までもらっていたのではないのか?
つまり今までマスコミには自浄作用が働いていなかった。それは昨今のマスコミの信用力低下の一因にもなっている。「他人ばっかり攻撃して、自分たちはどうなんだ?」と多くの人が考え始めている。そんな最中に今回の「WaiWai」問題は起きた。そして、問題を起こしただけでなく、その後の対応もろくにできない事が明らかになってしまった。今回の「理由はない」発言は「私は寝てないんだ」と叫んだどこかの会社を彷彿(ほうふつ)させる。
これから毎日新聞はどうすべきだろうか? 今回のような簡単な質問にすらうまく対応できないようでは会社の信用は低下し、読者離れが進み、経営の危機に陥ってしまうのではないだろうか? そして、自浄作用も期待できそうにない。ならば、今からでも遅くないのでどこかの大手メディアが、毎日新聞を徹底的に取材し徹底的に叩(たた)くしかないのではないか思う。そうしないと、この新聞社は本当に潰(つぶ)れてしまいかねない。
また、心ある毎日新聞関係者からの情報提供もお待ちしている。特に、毎日新聞のインターネット専従記者や運営スタッフはこの回答を読んでどう感じたのか、ぜひ伝えて欲しい。筆者へのコンタクトはこの記事の文末にある「この記事に関するお問い合わせ」からできる。
今から四半世紀ほど前、筆者が小学生だったころ、筆者の家の新聞には誇らしげに「新聞協会賞最多受賞」と書かれており、「だからうちはこの新聞をとっているのか」と思った記憶がある。それが毎日新聞だった(あるいはボーン・上田賞だったかもしれない)。毎日新聞は今も新聞協会賞の編集部門最多受賞を誇らしげに Webサイトに掲載している。その受賞暦に恥じない活動を行って欲しい。【了】
*1:『開かれた新聞』というのは、毎日新聞社外の有識者でつくる第三者機関で、今回のいわゆる「WaiWai」問題についても、毎日新聞が見解を求める事にしている。
■関連情報
毎日デイリーニューズ
毎日新聞が検索エンジンを拒否!? メディアの自殺行為か
『あるある』渦中フジ社長、記者クラブ員と豪華宴会(上)
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PJ内田 スーパージャーナル
PJニュース.net
PJ募集中!
筆者は記事を投稿した7月10日に毎日新聞に電話をかけ、取材を申し込んだ。電話に出たのは、社長室の広報担当の男性。落ち着いた声の感じから、年配の方のようである。やりとりは FAXで、と指定されたので、以下のような FAXを送った(前書き、私の連絡先などは省略)。
毎日デイリーニューズの件での質問
お世話になります。フリージャーナリストの内田勉と申します。貴社運営の毎日デイリーニューズ(http://mdn.mainichi.jp/)について、質問があります。先ほど電話で問い合わせたところ、質問事項をFAXして欲しいという事でしたので、要点のみまとめてFAXさせていただきます。ご返答いただいた内容は各種メディアに寄稿する予定です。また、今回の件で私がPJニュースに寄稿した原稿も、参考までに送らせていただきます。
質問事項
1:現在、毎日デイリーニューズが検索エンジンを拒否する設定を行っているが、
いつごろから変更したのか? 何回か変更している場合は、ここ数か月分の
変更点を教えて欲しい
2:変更を決定したのは誰か?
3:検索エンジンを拒否する方針に変更した理由
4:検索エンジンを拒否してアクセス数に影響は無いのか?
広告主に事前に説明などはあったのか?
5:『開かれた新聞』委員会(*1) はこの変更を知っているのか?
6:「WaiWai」問題に対する意見・問い合わせの数と主な意見
以上、お忙しいところ恐縮ですが、お返事お待ちしております。よろしくお願いします。
筆者は普段は「PJニュース」の名前を出して質問状を送っているが、今回の場合は他の媒体や自分の Blogや mixi日記などでも意見を発表するかもしれないと思ったので、「フリージャーナリスト」という事で質問状を送付した。FAXがきちんと届いたか確認の電話を入れると先ほどの男性が出たので、明日にも続報を書きたいのでできればすぐに返事が欲しい旨を伝えたところ、早急に検討するという事だった。
しかし、翌日の7月11日(金曜日)の夕方になっても返事が来なかったので、再び毎日新聞に電話を入れた。そのままにしておくと、土日に入って連絡がつかなくなってしまうからだ。電話に出たのは、前回と同じ社長室の広報担当者だった。質問の件について話をすると、彼は筆者にこう告げた。「どのメディアに書かれるのか分からないのでは、回答出来ない」。
毎日新聞は相手によって答えを変えるのか? とも思ったが、相手の言う事にも一理あるので「PJニュースという事ではどうですか?」と相手に返答したところ、思いもよらない返事が返って来た。
インターネット関連のメディアには回答出来ない。理由はない
「インターネット関連のメディアには回答出来ない」。予想外の返答に、思わず筆者は「なぜですか?」聞き返した。すると、さらに想像を絶するような答えが返って来た。例の広報担当者はこう言い放ったのだ。「理由はない」。
果たしてこれが、数百万部も発行している大新聞の答えなのだろうか? 答えたのは社長室の広報担当者なのである。会社を代表して答えているのである。筆者はあぜんとしてしまい、一瞬言葉に詰まってしまった。
だが、先方からノーコメントですと言われてハイそうですかと引き下がる訳にもいかない。筆者も記者の端くれであるのでさらに「なぜ回答できないのか?」と、食い下がった。すると社長室の広報担当者は「(回答できない)理由がインターネット上のメディアに出ると困る」と答え、さらにもう一度筆者は食い下がったが「回答はない」という事であった。
心あるジャーナリストよ、毎日を取材しろ。そして叩(たた)け。それが更生への道だ
今回の場合「インターネットのメディアだから答えない」のではなく、答えにくい、もしくは答えられない質問が来てしまったので担当者が断る口実に「インターネット」を使ってしまい、珍回答をしてしまったのだと筆者は考えている。ではなぜ、筆者が電話越しに数分やりとりしただけで珍回答が飛び出してしまったのか? それは毎日新聞を含め大手マスコミは、今まで他人からの厳しいチェックを受けてこなかったからではないかと筆者は考える。
マスコミを追求するのに一番向いている組織は、マスコミではないかと筆者は思う。マスコミにはそれだけの取材力、経済力、そして圧倒的なリーチ力がある。しかし、今まで日本のマスコミはあまりそれをしてこなかった。思い起こせば「あるある」事件の時、放送記者会(毎日新聞も加盟している)はフジテレビに対しどのような態度をとっていたのか? 自らの職務である事件の問題追及を放棄したばかりか、一流ホテルで会合を開いてもらい、お土産までもらっていたのではないのか?
つまり今までマスコミには自浄作用が働いていなかった。それは昨今のマスコミの信用力低下の一因にもなっている。「他人ばっかり攻撃して、自分たちはどうなんだ?」と多くの人が考え始めている。そんな最中に今回の「WaiWai」問題は起きた。そして、問題を起こしただけでなく、その後の対応もろくにできない事が明らかになってしまった。今回の「理由はない」発言は「私は寝てないんだ」と叫んだどこかの会社を彷彿(ほうふつ)させる。
これから毎日新聞はどうすべきだろうか? 今回のような簡単な質問にすらうまく対応できないようでは会社の信用は低下し、読者離れが進み、経営の危機に陥ってしまうのではないだろうか? そして、自浄作用も期待できそうにない。ならば、今からでも遅くないのでどこかの大手メディアが、毎日新聞を徹底的に取材し徹底的に叩(たた)くしかないのではないか思う。そうしないと、この新聞社は本当に潰(つぶ)れてしまいかねない。
また、心ある毎日新聞関係者からの情報提供もお待ちしている。特に、毎日新聞のインターネット専従記者や運営スタッフはこの回答を読んでどう感じたのか、ぜひ伝えて欲しい。筆者へのコンタクトはこの記事の文末にある「この記事に関するお問い合わせ」からできる。
今から四半世紀ほど前、筆者が小学生だったころ、筆者の家の新聞には誇らしげに「新聞協会賞最多受賞」と書かれており、「だからうちはこの新聞をとっているのか」と思った記憶がある。それが毎日新聞だった(あるいはボーン・上田賞だったかもしれない)。毎日新聞は今も新聞協会賞の編集部門最多受賞を誇らしげに Webサイトに掲載している。その受賞暦に恥じない活動を行って欲しい。【了】
*1:『開かれた新聞』というのは、毎日新聞社外の有識者でつくる第三者機関で、今回のいわゆる「WaiWai」問題についても、毎日新聞が見解を求める事にしている。
■関連情報
毎日デイリーニューズ
毎日新聞が検索エンジンを拒否!? メディアの自殺行為か
『あるある』渦中フジ社長、記者クラブ員と豪華宴会(上)
『あるある』渦中フジ社長、記者クラブ員と豪華宴会(中)
『あるある』渦中フジ社長、記者クラブ員と豪華宴会(下)
PJ内田 スーパージャーナル
PJニュース.net
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 内田 勉
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