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ゲルト・エンゲルス「後半戦を見据えて指揮官の決断」

ゲルト・エンゲルス「後半戦を見据えて指揮官の決断」

インタビュー・文●島崎英純
写真●鷹羽康博、足立雅史

「浦和レッズマガジン7月号(6月12日発売)より」

 突然の監督就任から3カ月。ゲルト・エンゲルスはチームを立て直し、リーグ戦では名古屋と勝ち点で並びながらも得失点差でかろうじて首位の座守っている。しかし、ナビスコカップでは1試合を残して1998年以来となる予選リーグ敗退が決まった。リーグ戦がいったん中断期間に入り、日本中の注目がW杯予選に集まる中、6月28日のリーグ再開を見据えて指揮官が現在の思いを明かしてくれた。


――現在のチーム状況についてお聞かせください。

「今は悪くないです。結果も出ているし。ただ、少しけが人が出てきました。また代表選手のチーム離脱も影響がある。特に6月はW杯予選で彼らが抜けているから。でも、今のチームは雰囲気が良いし、選手はそれぞれに高い目標を掲げているので安心はしている。例えば主力がけがで抜けても、バックアップの選手がライバル心を燃やして立場を確立しようとしてくれている」

――ここまで、監督の思い描く理想のサッカーを表現できた試合はありましたか。

「良い試合はできたと思う。90分間、完璧だった試合はないけど、良い面は出ている。例えば第12節の川崎戦はディフェンシブな戦いだったが、チーム全体のディシプリン(規律)が素晴らしく、気持ちの入った試合ができた。また第4節の清水戦の後半などはオフェンシブなサッカーを披露できた。また第6節の鹿島戦ではオフェンスとディフェンスがバランス良く機能して、後半守りに入ったけど2点を奪って勝利できた。少しずつ積み重ねて、良いサッカーができるようになっている」

――エンゲルス監督は試合の中で戦況を見極めて、戦術変更や選手交代を頻繁に行いますよね。

「それは大事なことです。試合の中でうまくいかないことはある。その際にすぐ反応した方がいい。大抵、ハーフタイムのときのロッカールームで選手へ指示を送ったり交代したりするが、時には前半途中から指示を送ってシステムを変更したり選手の配置を変えたりもする。基本的には前半は様子を見て後半に手を打つけれど、とにかく変わらなきゃいけないと思ったときには、すぐに動きたい」

――前任のオジェック氏は先発メンバーの11人に信頼を寄せ、あまり選手交代を行わないタイプの指揮官でした。その点ではエンゲルス監督と采配の手法が違いますね。

「それはスタイルの違いです。ただ11人の選手でプレーを続けても戦況によって変えなきゃいけないことはある。僕だって、うまくいっている場合は11人で90分戦う場合もある。すべて戦況によって変わります」

――その点ではエンゲルス監督自身、長くチームに在籍していることで選手の個性を把握しているのは強みですね。

「それはあります。ゼロからチームをつくる場合はコーチングスタッフと相談して、『この選手は右サイドができるか』なんて相談をしなきゃいけない。ただ、僕は今のレッズの選手を知っている。ヤマ(山田暢久)や闘莉王がさまざまなポジションをこなせることは分かっている」
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