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富士経済、ファーストフードやテイクアウトなど外食市場調査、すし3業態は08年に5550億円の見込み

 富士経済は、ファーストフード、テイクアウト、ホームデリバリー・ケータリングなど6分野の外食市場について調査を実施した。その結果、回転ずし・テイクアウトずし・宅配ずしのすし3業態合計市場は、2008年に5550億円の見込み(前年比3.9%増)などが明らかになった。なお、詳細は調査報告書「外食産業マーケティング便覧 2008(上巻)」にまとめた。

 今回の外食市場の調査では、4月〜7月にかけて14分野130業態の外食市場について調査する。上巻では、ファーストフード、テイクアウト、ホームデリバリー・ケータリング、料飲店、交通機関、レジャー施設の6分野を調査した。下巻では、ファミリーレストラン、喫茶、西洋料理、日本料理、東洋料理、エスニック料理、給食、宿泊宴会場の8分野を調査し、上下巻をあわせて外食市場全体の動向をまとめる。
 スナック・クラブ・パブは高級クラブなど高価格帯の店舗での接待需要が減少し、居酒屋・炉端焼は、企業や個人の宴会需要が減少したことや昔ながらの低価格チェーンが飽きられたことなどで市場は減少している。居酒屋の中でも客単価が高いアッパー居酒屋やアッパーミドル居酒屋は、低価格チェーンに飽きた消費者の需要を取り込んできたが、2008年に入り一般食料品の価格が上昇し、さらにガソリン価格も上昇していることから、飲食代などの交際費を抑制する消費者が増えると予想される。このため、料飲店市場全体も縮小すると予測される。

 ファーストフードの2007年は、ハンバーガー、ドーナツ、アイスクリーム、回転ずし、牛丼などが拡大しており、ハンバーガートップのマクドナルドは店舗数が減少したものの売上高が2桁増となり、ハンバーガー市場は大きく拡大した。好調を持続している回転ずしは、上位チェーンの多くが新規出店を抑制し、既存店の強化を進めたことが功を奏し、5%強前年を上回った。また、立ち食いそば・うどん、アイスクリーム、クレープなどの業態が集客力の高いフードコート、ショッピングセンターへの出店を積極的に行っている。

 最も規模の大きな仕出し弁当・ケータリングは縮小が止まらない状況であるが、宅配ピザは2007年に5年ぶりに前年を上回った。市場規模は小さいものの、宅配ずし、宅配釜めしではトップのレストラン・エクスプレスの店舗増に牽引される形で市場を拡大している。病者・高齢者宅配は、高齢者増加による需要増から引き続き拡大している。2007年は、仕出し弁当・ケータリングのマイナス分を、宅配ピザ、宅配ずし、宅配釜めし、病者・高齢者宅配が補う形で前年を上回った。2008年もこの傾向が続くとみられる。

 スキー場、ゴルフ場、レジャーランド、ギャンブル場などは、施設の老朽化や集客力の低下により年々市場は縮小している。その反面、スーパー銭湯や複合カフェなど新しい業態が成長している。スキー場やゴルフ場、レジャーランドは主に生活圏から離れたレジャーであるのに対し、新しいタイプのレジャー施設は近郊にあることや生活圏に含まれていることが特徴だ。また、各施設ではレストランなど飲食事業に注力しており、集客やリピート率向上のために“食”を重視する傾向にある。その典型がフードテーマパークや“食”をテーマにしたレジャー施設である。今後のレジャー市場は、団塊世代の退職によって生じた「目の肥えた消費者」に対して、単なる箱物の提供ではなく、時間帯別のサービス提供やコンテンツの充実などがさらに重要度を増してくるとみられる。2008年は、生活必需品の値上げやガソリン価格の高騰によりレジャー費を抑制することが考えられ、大きなマイナス要因を抱えている。

 機内食や客船食堂が低迷し、列車内食が苦戦を強いられている交通機関の市場は微減傾向にある。交通機関市場で最も勢いのある業態は、駅構内飲食店(他の業態の内数となるため交通機関の市場には含んでいない)と有料道路SA・PAである。駅構内飲食店は“駅ナカ”と呼ばれ、好立地を活かし鉄道系グループ各社が集客力の高い施設を生み出している。また、有料道路SA・PAは、魅力的な外食店の導入や「パサール幕張」のように単なる休憩施設の枠を超えた商業施設を開発している。

 注目市場として、回転ずし市場は、2007年に上位チェーンの多くが新規出店を抑制し既存店の強化に取り組み前年比5.7%増の3900億円となった。安価なすしを食べるだけではなく、タッチパネル式の注文システムの導入や、皿5枚で景品が当たるなど楽しみの要素もあり、ファミリーレストランの需要を取り込みながら当面は成長を続けると見込まれる。ただし、すしネタの魚介類を中心に各種食材の価格が急上昇しており、特に105円均一チェーンはメニュー価格に反映させることが困難であるため、利益の圧迫が予測される。

 テイクアウトずし市場は2007年も上位チェーンが不振店の閉鎖を継続したため前年を下回った。2008年は宅配併設店や店舗リニューアルにより売上が増加し、上位チェーンが新規出店攻勢に転じ市場は下げ止まるとみられる。

 宅配ずし市場は、トップの「銀のさら」が2007年も店舗数、売上高ともに前年を上回り、また、他のチェーンの既存店舗が回復し始めたことから成長を維持している。2008年も「銀のさら」の出店が続き、成長が続くとみられる。本マグロやインドマグロなどの高級食材を使用し、メニューの差別化を行うチェーンが増加しているが、マグロ価格の高騰が続いていることから、今後は各チェーンともレギュラーメニューの他、丼ものや子ども向けメニューなどの採用を積極的に進めていくとみられる。

 ハンバーガーショップは、2007年が6670億円(前年比7.5%増)に達し、2008年が6851億円(前年比102.7%)を見込む。

 2007年は、「マクドナルド」「モスバーガー」の店舗数が前年に比べ大幅に減少したため、市場全体の店舗数も大きく減少した。しかし売上高は、トップの「マクドナルド」が前年比2桁増で過去最高を記録したことから4年連続プラスとなった。

 「マクドナルド」は2007年に不採算店の閉店を進めたため総店舗数は減少したものの、“メガマック”“メガてりやき”などのメガシリーズ、“マックグリドル”などの新メニューの投入やドライブスルー店舗を中心とした24時間営業の拡大、また6月から地域別価格を導入したことなどによって既存店の売上高が前年比10.2%増を記録し、トータルの売上も同11.9%増と過去最高を記録した。ブレンドコーヒーを“プレミアムローストコーヒー”に、アイスコーヒーを“プレミアムローストアイスコーヒー”に刷新し、“メガマック”をレギュラーメニューとするなどメニュー強化を推進していることから、2008年の売上高は5000億円を超えるとみられる。

 「モスバーガー」は、既存店の強化に集中し2007年の新規出店は48店舗に留め、不採算店を96店整理した。一方で、4月にバーガー類の全面刷新を行い、割引券やスタンプカードを導入するなど集客に注力したことで客数が増加し既存店売上高も前年比1.9%増となり、トータルの売上高も前年を上回った。2008年も不採算店の整理を進めるとともに既存店の活性化を図っていくとみられる。

 「ロッテリア」は、2007年11月末に“絶品チーズバーガー”を関東地方の48店舗で先行販売し、一部店舗では品切れを起こすほど好調に推移した。2008年は販売エリアを段階的に拡大し、4月から全国販売し売上増に貢献しており、久々に売上が回復するとみられる。

[小売価格]
A4判 193頁:10万2900円(税込)

富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/


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