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オバマvsマケインの勝者を、ニューヨーク・タイムズの記事数で予測できるか?【野口悠紀雄が探る デジタル「超」けもの道】

 
 1998年のオスカー(アカデミー主演女優賞)におけるグウィネス・パルトロウとケイト・ブランシェットの争いについて、ニューヨーク・タイムズ(NYT)の記事数から観察できることを、前回述べた。そこで注目されることの1つは、アカデミー賞決定の前から、パルトロウの記事がブランシェットの記事より多かったことだ。記事数が女優の人気度や評価度の代理変数であると考えれば、NYTは、アカデミー賞の結果を事前に正しく予測していたことになる。

 これは、「NYTが編集会議でパルトロウが賞を獲得する可能性が強いという全社的な判断を下した」というようなことでは、必ずしもない(たぶん、そんな決定はしていないだろう)。「記事数が結果的にそのような予測をしたことになった」ということである。つまり、これは、「結果として明らかになった予測」(英語で表現すれば、revealed forecast)である。NYT自身がそうした予測をしていたことを、自覚していなかった可能性も高い。

 では、政治的な動きについても、同じような予測がありうるのだろうか? 今年はたまたまアメリカ大統領選挙の年であり、民主党候補をめぐってヒラリー・クリントンとバラク・オバマが激しい戦いを繰り広げた。

 念のため、これまでの経緯を振り返ってみると、つぎのとおりである。

■2006年10月 オバマ、NBCテレビのインタビューで出馬を検討すると発言。
■2007年1月 オバマ、大統領選出馬へ向けた準備委員会設立届を連邦選挙委員会に提出。クリントン、ホームページで立候補のための調査委員会を設置することを発表。
■2月 オバマ、正式に立候補宣言。
■2008年1月3日 大統領予備選のアイオワ州党員集会で、オバマが大差で勝利。
■1月8日 ニューハンプシャー州党員集会で、クリントンが僅差で勝利。
■1月26日 サウスカロライナ州予備選で、オバマが圧勝。
■2月5日 スーパー・チューズデー。決定的差なし。スーパー・チューズデー後は、オバマ9連勝。
■3月4日 ミニ・チューズデー。土俵際まで追い込まれていたクリントンが4州中3州で勝利。
■4月22日 ペンシルベニア州で、クリントンが2ケタ台のリードで勝利。
■5月13日 ウェストバージニア州予備選で、クリントンが圧勝。
■5月20日 特別代議員数でもオバマがヒラリーを逆転。
■6月3日 全予備選が終了。オバマが勝利宣言。
■6月7日 クリントン、選挙戦からの撤退を公式表明。

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