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六ヶ所村から吹く追い風=青森

六ヶ所村から吹く追い風=青森
映画「六ヶ所村ラプソディー」の公式ホームページより引用
【PJ 2008年07月06日】− いま、全国各地で「映画・六ヶ所村ラプソディー」(鎌仲ひとみ監督)が上映され、大きな反響を呼んでいるという。青森県上北郡六ヶ所村では、日本中の原発の使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、それをまた原発で使おうという核燃料サイクル計画が進んでいる。

 この計画の要になるのが再処理工場であり、間もなく本格的に稼働するといわれている。稼働が始まれば、原発とは比べ物にならないほど放射性物質が大気と海に放出するという試算も公表されているのだ。また、最近では東洋大学教授・渡辺満久氏(変動地形学)が発表した研究結果によると、六ヶ所村の再処理工場の直下に活断層が発見されるなど、話題に事欠かない。

 六ヶ所村の問題は、非常に奥が深い。単に「反核か、容認か」という論点のみではなく、「六ヶ所村のような本州最北端の漁村が、過疎や市町村合併の追い風の中から生き残っていくには、核廃棄物を受け入れるしかない。住民も大筋は合意している」という背景がある。

 市町村の財政破たん状況を示すものに“実質公債費比率”という指標があるが、青森県の多くの市町村は借金まみれで第二の夕張にならざるを得ない状況である。 六ヶ所村もそんな村の一つである。核を受け入れることで財政破たんをまぬがれ、村民は福祉や行政のサービスを維持することができたという事実にも真摯(しんし)に受け止めなければいけない。

 六ヶ所村は太平洋に面した小さな漁村であり、町を支えているのは漁業と零細な畜産業である。村民所得は青森県でも決して低い水準ではないが、問題は経済格差が顕著なことである。青森でも有数の高齢化が進む村であり、反核を主張するならばそれに変わる財源を見つける必要がある。しかし、東北の農業の現状は厳しく、農業だけで生きていけない状況が続いているのだ。こういった経緯から、六ヶ所村は核を受け入れる決断を下した。

 そんな六ヶ所村で、核施設の構想当初から一貫して反核を貫いてきた農家がいる。戦後開拓で六ヶ所村に入植し、現在ではチューリップ栽培と畜産業を経営されている菊川慶子さん(58歳)だ。農業で地域振興をしたいという信念を持ち、毎年チューリップ祭りなどを開催している。核という無機質な存在に、農業立国で挑戦しようという姿勢に、これからもエールを送りたい。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 上杉 幸徳【 京都府 】
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