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ガンダムの元ネタはあの名作小説だった!(その2)

ガンダムの元ネタはあの名作小説だった!(その2)
ガンダム・エイジ

99年刊行の書籍『ガンダム・エイジ』に収録されている、サンライズ企画室デスクの飯塚正夫さんのインタビューが面白い(他の記事も面白いのですが)。79年に放映された“ファーストガンダム”ことシリーズ第1作『機動戦士ガンダム』の企画が成立する過程について、事細かに語っているのだ。

前回は『ガンダム』の元ネタが世界の名作文学のひとつ、『十五少年漂流記』だったということと、主人公のアムロは『十五少年漂流記』の脇役であるジャックが原型になっていたということ、そして最初はロボットが出てこない話になるはずだった、というところまで書いた。今回はその続きである。

宇宙版『十五少年漂流記』である新企画『フリーダム・ファイター』はいきなり頓挫する。スポンサーである玩具会社クローバーからクレームが入ったのだ。やはりロボットの玩具を作らないと商売にならない、だからロボットを出してほしい、という要望である。

もちろんスポンサーの意向には従わなければならない。しかし、飯塚氏らは従来のロボットアニメに登場するような巨大ロボットを出すつもりはなかった。そんなとき、『ダーティ・ペア』シリーズなどで有名なSF作家の高千穂遥氏からハインラインのSF小説『宇宙の戦士』の中に登場する“パワードスーツ”のことを教えられる。パワードスーツは全長2.5mの宇宙強化服である。このアイディアに飛びついた飯塚氏らはさっそくメカニックデザインの大河原邦男氏にデザインを発注、これがモビルスーツ・ガンダムの原型になったのだ。

ちなみに“モビルスーツ”とは、“機動戦士”(この言葉はもう決定していた)の“機動”を英訳してモービル、“パワードスーツ”のスーツをいただいて、モービルスーツ。これじゃちょっと間延びしてるから縮めてしまえ、と出来た言葉なんだそうだ。

しかし、ロボットの身長が2.5mでは小さすぎて子供たちにアピールしない。ちなみにガンダムの全長は18mである。この数字はどこから出てきたのかというと、実は巨大ロボットものの元祖、マジンガーZの身長に合わせたものなのだという。すでに巨大ロボットはインフレを起こしており、全長50m、あるいは100mなどという大きさはザラだったのだが、あえて元祖の大きさに戻し、兵器としての説得力を出したのだそうだ。

この頃、企画名の『フリーダム・ファイター』はロボットを登場させることにより『ガンボーイ』と変更されていた。兵器としての存在を際立たせるため、主役ロボットが銃を持つことが決定していたのだ(見せ場を作るために剣=ビームサーベルも持たされることになったが)。

しかし、主役ロボットの身長を18mにしたことで困ったことが起こっていた。この『ガンボーイ』が戦う敵は、この頃から人間と決められていた。宇宙人を敵にすると荒唐無稽になりすぎてしまう、という理由からである。となると、主人公やロボットたちが戦うのは、地球から遠くても月まで、となる。従来の宇宙ステーションでは18mのロボットが活躍するには舞台として小さすぎる……。困り果てた飯塚氏が書店で偶然手にとった宇宙関係の本に載っていたのが、オニール博士の考案した“スペースコロニー”だった。直径3kmのスペースコロニーならロボットたちも活躍できる! 

こうして『ガンダム』の基盤は徐々に完成していくのだった。



(つづく)

■『ガンダム・エイジ』は絶版ですが、アマゾンなどには在庫があるようです。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4896913795/








(記者:ポポちゃん)

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