宮崎哲弥 氏

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読書・情報収集の達人といわれる評論家・宮崎哲弥氏にも悩みはあるようだ。

インターネットやlivedoor Readerといった先端ツールを使いこなす宮崎哲弥氏も、溢れかえる情報のノイズには今でも日々格闘を続けているという。

そんな情報収集術の最前線を宮崎哲弥氏自身が日経ビジネス Associe(アソシエ)誌において3回にわたって公開している。
プロが語る「私の情報収集術」第1回 - 宮崎哲弥
プロが語る「私の情報収集術」第2回 - 宮崎哲弥

情報化社会の現代において情報は絶えず増え続けている。特にインターネットの情報量は加速度的に膨張を続けている。ありとあらゆる情報がインターネットに流れ込み、結果としてインターネットは巨大な情報の“宝庫”となったが、”ノイズ”=不要情報も膨大な数に達している。

インターネットには見つけられれば“お宝”となる情報から、ゴミ同然の情報まで溢れかえっているのだ。
情報のブラックホールともいえるインターネットから必要な情報を見つけ出すことが、情報競争での優劣や情報収集力の評価にも大きく関わってくる。ノイズに引っかかり時間と手間をかけてしまっては情報戦で他者に大きな遅れをとることになるからだ。

宮崎哲弥氏もいかにノイズを除き、必要な情報を得るかに苦心しているという。livedoor Readerを活用するのも、必要な更新情報だけを的確に無駄なく入手するためだという。しかしlivedoor Readerを使えば誰でもが優れた情報を手に入れられるわけではないことも指摘する。

livedoor ReaderのようなRSSリーダーを使ったとしても、RSSリーダーにどのサイトを登録するかで結果は全く違ったものとなるからだ。なにをチェックするかを選択する“勘=センス”が重要で情報収集のポイントだと同氏はいう。また、サイトだけなく、キーワードを登録すことでキーワードから自分が欲しい情報を含んだブログ更新をチェックできるという。

プロが語る「私の情報収集術」 - 宮崎哲弥


さらに宮崎哲弥氏は、こうして苦労して集めた情報の整理が重要だと説いているのだが、ここで宮崎哲弥氏は情報整理における逆転の発想を披露している。それは……

「整理しすぎない」という発想だ。

つまり、整理することは大切だが、整理することが目的となってはならないということだ。
せっかく苦労して集めた情報も整理するために手間や時間をかけては、タイムリーに活用できずに終わってしまうからだ。

宮崎哲弥氏は集めた情報を無理に整理せず利用し、無理に整理やファイリングをしないという。情報をアバウトに管理することで、リアルタイムに活用しているのだという。これこそが情報は使うものであって収集することが目的ではないという、宮崎哲弥氏の情報収集術の極意なのかもしれない。

宮崎哲弥氏にとって、RSSリーダーや速読での「情報収集術」は、いかに情報を使うかという目的を支える大切なツールなのだ。

宮崎 哲弥(みやざき てつや)
評論家。福岡県久留米市出身。研究開発コンサルティング会社「アルターブレイン」副代表。2006年4月より京都産業大学客員教授もつとめる。テレビ、書籍、講演などでも活躍中。

プロが語る「私の情報収集術」第1回 - 宮崎哲弥
プロが語る「私の情報収集術」第2回 - 宮崎哲弥

日経ビジネス Associe(アソシエ)
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